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23 よつばside
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悲しくなって乗り上げた櫻さんの背中はとても乗り心地がいいし、櫻さんを近くに感じれてとっても安心する。
それに湯船を見ていてもさっきみたいなのは見えない。
櫻さんと一緒にいるとやっぱり怖くない。
今度は嬉しくなってぎゅっと首に抱きつくと丁度櫻さんが僕の方を向いて、お顔とお顔がとっても近くなった。
恥ずかしい!櫻さんのかっこいいお顔が目の前にあって恥ずかしくておかしくなっちゃうよ。
そんなの気にしてない様子で話す櫻さん息遣いがこれまた近くて僕のお顔は爆発しちゃいそうなくらいあっつくて真っ赤。
「できたぞ、入んねぇのか?」
そう言った櫻さんに真っ赤なほっぺをつんつんとつつかれてはっとする。
あわあわのお風呂!
安心する櫻さんの背中から降りて湯船の淵に座る。
そこからそろそろと足を伸ばして試しに近くの泡を掬ってみる。
わぁ!足で泡が掬えた!すごい!
櫻さんに泡を掬えた足を見せると楽しそうに笑ってふっと息を吹きかけた。
櫻さんに吹かれた泡はふわふわ飛んでまた湯船に帰っていく。
「楽しいか?」
うん!楽しいよ!
そう言えたら、いいのにな。
お家にいた頃はお声なんか出ない方がいいって思ってたはずなのに…櫻さんといるとあんなに出てほしくなかったお声が出てほしくてたまらないよ…。
悲しいけど、今は悲しんでる場合じゃない。
櫻さんにすっごく楽しいって伝えなきゃ!
あんまり動かしたことないほっぺの筋肉を思いっきり使って今までで一番の笑顔を作って
首からポキって変な音がするくらいおっきく頷いた。
そしたら櫻さんは優しい僕の大好きな笑顔になる。
お胸のあたりが暖かくてむずむずしてこそばゆい。
櫻さんを見てるとたまにお胸がこうなるの。
病気かもしれない。だとしたら櫻さんにうつさないようにしないと!
うんうんって心の中で頷いてると後ろから櫻さんが声をかけてくる。
「良かった。でもずっと湯船の外で遊んでたら体冷えるぞ。そろそろお湯に浸かれ。」
え?お湯に浸かれ
僕は咄嗟に嫌だって言おうとして声が出ないことを思い出す。
そうだ、僕は声が出ない。それに…怖い。
でもでもっ…怖がってばっかりはダメだ。
それに、櫻さんがいるよ?
怖くないよね?頑張れ僕!
また櫻さんに悲しいお顔をさせちゃうって知らないで僕は櫻さんと一緒にお湯に浸かった。
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