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ルイは少し考えた後、泣きそうな顔をした。
「僕は、何ができますか?」
目が覚めたのか、さっきよりもハキハキとした喋り方になった。
虚ろ気だった表情も心なしかキリッと見える。
「僕は何でもしますよ」
「じゃあ…甘えてごらん」
「えっ…と…」
キリッとしていた顔が一気に狼狽えた。
その豹変っぷりについつい、吹き出しそうになる。
思いっきり甘やかしてやりたいのだ。
俺と同じ思いをしてほしくはない。きっと、ルイの心は俺よりも弱いから。
愛される喜びを知って、誰か愛してほしい。
「アーネストさん…しっ失礼します」
ルイが恐る恐る、俺の腰に手を回す。
ぎゅっとしがみついてきたルイ。
これが、ルイなりの甘え。
「ふふっ…ルイは可愛いなぁ」
「アッアーネストさんは…優しいです」
耳まで真っ赤にしたルイがより強い力で抱きついてくる。なんて、俺は幸せだろう。
誰かに求められるのは気持ちがいい。
「ルイ…これからいっぱいの愛を知ってね」
「…はい」
ルイは少し悲しそうな顔した。
自分は幸せにはなれないなんて思ってるのだろうか。
それならば、早く気づて。ルイ。
君は幸せになるべきだ。
俺の生贄として選ばれた…最も苦い血を持つのだから
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