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「誰か来たんですか?」
「あー…シャルかなぁー」
俺が鍵を開けると、シャルが立っていた。
かなり…
「よお!アーネスト!今日も可愛い奴だなぁ!」
酔っているらしい。
「ルイ、シャルが来ちゃった」
「シャル…さん」
ルイが興味深そうにシャルを見つめてる。
「シャルさんは…僕を殴るんですか?」
「はぁ?何で俺がお前を殴るんだよ」
「顔を赤くした人は…僕を殴るから…」
少しだけ潤んだ瞳が、伏せられる。
なんとなく儚い感じがして、ルイを引き寄せた。
「大丈夫だよ。シャルはよっぽどの事がないと人を殴らないから」
「…ごめんなさい」
癖なのかルイはよく謝る。
きっと癖になるぐらいたくさん謝ってきたのだろう。
「おーい、イチャイチャすんなよー!」
「シャルは邪魔だよ」
「はぁ?お前、誰のせいで俺が仕事に追われてると思ってんだよ」
「うるさい」
今日は年に一度、魔界のモノが地上に降りれる日。
基本的に、地上に住む者と魔界のモノでは力の差がある。
それを取り締まるのがシャルや俺の仕事だ。
しかし、今日は取り締まる側の俺がルイを連れてきてしまったのでかなり荒れているらしい。
シャルはその対応に追われていた。
まぁ、知ったこっちゃないが。
「シャルさん…僕を殴らない…」
そう言ったルイがユルっと頬を緩めた。
ルイが初めて笑った。
シャルに対してっていうのがムカつくけど、ルイが笑った事実に俺も自然と頬がたるむ。
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