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窓ガラスの割れる大きな音が響いてシャルが中に入る
俺とルイも後から飛び込んだ
ルイのいう結界はシャルが簡単に解いてしまった
解くというより…破った?
「こんにちわ、暇で無駄な時間を過ごすジジィども」
シャルが恭しく頭を下げた
「なんだね⁈君達は!」
「えーっと…おい」
「あぁ、じゃぁ俺から。奪われた涙を返してもらいにきました…力づくでも」
「なっ…」
腰を抜かしたジジィどもを睨み上げる
どうしてこんな事をしたのかこの人等にも理由があるんだろうけど
それでも、ルイの事を泣けないようにしたのは許せない
泣けない事がどれだけ辛いか
それに、地上に堕としたのも理解できない
もしもを考えると怒りで飲み込まれそうになる
「涙とは…なんの事ですか?」
ここで一番偉い奴が落ち着いた声で喋る
椅子に深く腰掛け此方に少しもビビっていないのがわかる
「天使と悪魔の混血の子だ」
「混血…ですか?はて…そんな子、この潔白なる天界に存在いたしましたかね」
そいつが鼻で笑った
あぁ、ダメだ
飲み込まれる
俺の中に眠る…俺の悪魔
「テメェら…ふざけた事ぬかすのもいい加減にしろよ」
「おい、飲み込まれるな」
シャルが俺を制する
それでも、友の声に耳を傾ける暇なんてなかった
「この天界は偽物か?テメェ等は何の為に存在する?クズみたいなテメェ等に存在する意味なんて大層なもんねぇだろ」
「それはあなたにも当てはまりますね。理性的ではないあなたなんてクズ以下ですよ」
「あぁ?」
「クズが喋るな」
天界とは優しいイメージを持たれやすい
しかしそれは頭のいい奴が創り出した幻想につきない
俺は知っている
ここが、どんな場所なのか
「クズでゴミの貴方に教えましょう。我々の天界に…混血など汚らわしい者…存在していない。死んだか…それとも、どこかで飼われているか…」
わかりません。と動いた唇を目指す
首を掻っ切ってやる
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