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「おい…やめてくれ」
「じゃぁ…返せよ」
全部シャルに持ってかれてしまった
ルイにカッコイイとこ見せたかったのだが
「わかった!わかったから!」
「しかし、大天使様!本当に良いのですか⁈」
「私の娘があんな状態になってまで守る程のものでもないだろう」
「でっでは!私達はどうなろのですか?貴方が救ってくれるとおっしゃったから!私達はここまでついてきたのです!」
「残念だ」
俺のつぶやきに多くの目が此方を向く
腕のなかで眠るルイに優しく微笑んでから目元にキスを落とした
「おい…何が残念なのだ」
「邪魔だ」
俺の肩を掴んだ男の首を掻っ切った
目の前から消えた男の頭は足元に転がっている
「なっ何をして…」
大天使様とやらのつぶやきに以降、水を打ったように静かになる聖堂
血で汚れたマントのフードを脱ぐと俺には少しばかり陽が強いが動けないほどではない
「涙を返して欲しいんだ…早く」
「わかった…」
大天使は聖堂から急いで出て行く
やっと事の重大さに気づいたのか、娘に一度も目をよこさない
俺たちヴァンパイアは管理される事を嫌うし何かに縛られるのも好きではない
天界の奴らのようにみんな仲良くができない生き物だ
嫌いなものも、つまらないものも、気に入らないものも全て
消せるだけの力が俺たちにはある
陽に弱いからといって、駆逐する事を止めない
いや、血に抗ってやめる事などできやしない
殺すと決めたのだから…殺すのだ
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