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「こんにちわ」
「貴方は…何故ここに…」
「大天使、アレルガル。貴方を天界から追放します。堕天使アレルガル。私は非常に残念だ」
「うぁぁぁぁぁぁぁぁぎゃぁぉぁぁぁぁぁ‼︎」
大天使、アレルガル
真っ白な羽根は黒く染まっていく
天使が堕ちる際、想像できない痛みが伴うという
ルイが初めて涙を流したのは彼の堕天だった
なんて、俺は汚らしいのだ
堕天した彼を疎ましく思うなんて
「彼にも理由があったのです」
「…」
「アレルガルはね…大天使になる前に娘を亡くしているんです。そして、遺された痛みを知ったアレルガルは民にはそんな思いをさせたくないと必死に探していたのですよ」
目の前の男は俺たちがヤンチャをしていた時から生きる老天使だ
もちろん、俺たちよりも力は強いし本当に怒らせたら天界も魔界も死滅するだろう
「変わり果てた彼が行き着いた先は幸せそうな彼女たちの子供の涙だった」
「僕の…両親…?」
「えぇ、貴方をなんとか隠そうとしていたので、貴方は相当辛い思いをしたでしょうね。しかし、天使が悪事をする際にはなにかしらの理由があるのです」
ルイが赤くなった目に涙を溜めた
また、自分を責めるのだろうか
「混血の貴方の涙は、愛しい娘を生き返らせることができる。しかし捕獲には悪魔を倒さなければいけない。沢山の嘘で作り上げだアレルガルの願いは今、堕ちたのですね」
「…僕は…生きていて良いのでしょうか…僕は…僕の存在が…」
「ルイ…泣かないで…君が居たから俺は生きているんだ…だから…」
「おや、珍しい事もあるのですね。でもねルイスくん、君は生きなければならない。私達は貴方のような存在を一から見つけ天界を立て直さなければなりませんからね。協力…してくださいね」
「…はい…!」
「さぁ、ルイスくんの涙も返してもらったのだから…帰るかい?」
シャルの言葉にルイが頷いた
老天使も笑顔を見せる
久しぶりに見た幸せな光景に俺の頬も緩む
「ルイ…愛してるよ」
「アーネストさん…?」
「ふふっ…大事にしなさいね、アーネストくん」
老天使にゲートを開いてもらい俺たちは天界をあとにした。
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