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知らない過去
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ルイが今にも泣きそうな声を出す
「会えましたか…?アーネストさん…会えた?」
「俺はルイだけだよ」
「違うの…違う」
「違くないさ…俺はルイだけ」
意識の介入にはお互いの意思が必要になるのだ
つまり、ルイは女が自分の意識を操る事を承諾した事になる
何故なんだ
ルイ
君をこんなにも愛してるのに
君は俺を惜しいとは思ってくれないのだろうか。
「ルイ…俺は君だけなんだ」
君しかいないんだよ
「アーネストさん…彼女にも…貴方しかいないんです…彼女も貴方を愛しているんです」
「でも、俺はその子を知らない」
「思い出してあげて…逃げないでアーネストさん…貴方のためにも…僕のためにも…」
「…ルイのためなら…頑張ってみるよ」
俺が少し意地になって返せば、ルイは少しだけ不安そうに笑った
そんな顔を見たかった訳じゃない
俺は…
「ルイ…今日はもう眠れる?」
「はい…」
「もし、悪夢を見たら…俺の名を呼んでね」
「ん…」
ルイのおでこにキスを落とし、術をかける。
それは、ルイのおでこに広がった月の痣によって俺と意識的な連絡がとれるものだった
これから、出かける必要が出来た事によって、ルイを守る手段がこれしかないのだ
「君のために…俺は動くよ」
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