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恋人になりたい 11
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幸せで恥ずかしいお昼ご飯の時間は、
あっという間にすぎて、
そんないちゃいちゃしながら食べていた結果、
頬が真っ赤に染ったまま冷めずに、
教室に戻る羽目になってしまった。
「あれ、みーくん、赤いほっぺどうしたの」
教室に戻ると、
自称ファンクラブ代表の桐野さんが
僕に気がついて声をかけてくる。
「え、あ、わ、わ」
そんなに真っ赤なのかなと
さらに恥ずかしくなってしまって
言葉に詰まってしまう。
すると、僕が
付き合ってることを言うのは
少し抵抗があるということで
時間差で後ろからやってきた小澤くんが、
「桐野さん、
あんまり俺の委員長、いじめないで」
ぽんと僕の頭に手を置きながら
そう言ってくる。
「別にいじめてないわよ、
みーくんが真っ赤だから熱でもあるのかなと
気になっただけで」
少しムキになったような口調で
話しているのが聞こえたけれども
それよりも僕が真っ赤という言葉に
反応したクラスメイト達が
一斉に僕の方を見たことや
小澤くんがさりげなく俺のって言ったことが
この場から逃げ出したいくらい恥ずかしくて
どうにかなりそうだった。
「湊、真っ赤、かわいよ」
黙って下向いている僕の耳に
悪戯っぽくそういってきた。
いつもより低く聞こえて
心臓が飛び出しそうになる。
それのお陰で
さらに真っ赤になった僕を
「小澤くんこそ
みーくんをいじめないでよね」
桐野さんが
小澤くんから引き離してくれる。
「別にいじめてないけどね」
悪戯っぽく笑いながらも
あとでねと僕にだけ聞こえるように言って
席に戻っていく。
「大丈夫?
ほんとに具合悪かったら早退してね」
席に戻った小澤くんを確認してから
桐野さんが僕のおでこに手を当てて
心配そうにしてくれる。
「だ、大丈夫だよ、桐野さん」
ありがとうと言いながら
心配かけないように笑って
逃げるように僕も席に着いた。
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