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恋人になりたい 14
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金曜日の夜。
少し2人でぶらついてから
小澤君も僕も店の手伝いがあったので、
向かうことにした。
店に向かうと
平日なのに
まりあちゃん目的と思われる客で
溢れかえっていた。
メイドカフェって
女性客もまあまあいるんだけど、
今日は男性客の方が圧倒的に多いな。
「すごい人だね」
なんて思ったことを口にしてしまうと、
小澤君も頷いていた。
休憩室に行くと、
僕はすぐにメイド服に着替えて
みなになった。
その際
小澤君の視線をすっごい感じたけど、
気にしないように
手早く着替えた。
小澤君はというと、
僕の着替えの速さに
少し拗ねたような顔をして
自分も着替え始めていた。
メイクをしていると、
まりあちゃんがやってきた。
「おつかれさまです〜」
入ってきてすぐに
小澤君に気がついたのか、
駆け寄って
「あ〜っ!悠斗くん〜」
まだ着替え途中の小澤君に
きゃ〜腹筋かっこいいね
なんて言ってるのが聞こえる。
僕なんか恥ずかしくて見れないのに。
「ねね、日曜日、悠斗くん空いてる?」
唐突にそんなことをいって
僕はどきっとして小澤君達の方を見る。
「空いてないけど」
僕の心配をなぎ払うように
小澤君は即答してくれた。
「え〜、なんで〜」
むぅっと頬を少し膨らませたまりあちゃんは
やっぱり可愛くて。
「その日は、みなとデートだから」
僕の視線に気がついたのか
小澤君がにこっと笑ってきた。
「…え〜、ずるい〜」
僕の方をギロっと睨んだ気がする。
けれど、まりあちゃんも諦めたような様子。
この話は終わりかなと思って
表に出ようとした時、
「ねね、みなちゃん、
ダブルデートしたくない?」
肩を叩かれてびくっとなる。
「え、あ、私は別に、」
僕が言葉をつまらせていると、
つかさず、
まりあちゃんが少し低い声で
僕をまっすぐ見て
「したいよね、ダブルデート?」
うんしか言わせない
というような圧をかけて
僕は渋々、頷いた。
「日曜日、
まりあの友達入れて
ダブルデートに決定ね!」
小澤君の答えも聞かずに
勝手に決めてしまう。
彼を見ると、呆れたような顔をして
勝手にしろとでも言いたそうな感じであった。
まりあちゃんは、
場所はあとで連絡するねと言いながら
僕達に何も言わせないように
強引に僕たちを店に出したのだった。
せっかくの初デートなのにな。
なんてため息をつきながらも
ダブルデートも楽しそうかもと
思ってしまう自分がいた。
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