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まりあちゃん 4
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戻ってきたまりあちゃんに
「シャッフル自由行動しない?」
なんて言われて何それってなった。
せっかくのダブルデートなんだから
相手交換とかしてみよーよだって。
正直に言うと、
まりあちゃんと杉山くんって
付き合ってないし、
小澤くんを貸し出すっていうのは
嫌だった。
けど、
てっきり
強く抵抗してくれるって思っていた小澤君が
いいじゃない?なんて言うし
さっきとまりあちゃんに対して
全然態度違うし
僕はすっかり気落ちしてしまっていた。
そういうわけで、
小澤くん達とは別行動になってしまって
杉山君とご飯を食べに来ていた。
なんとなく無言になってしまい、
黙々と食べていると、
「…なんかごめんね」
杉山は何にも悪いことしていないのに
困ったような顔で謝ってくる。
「え、杉山君は悪くないよ」
まりあちゃんに強く断れなかった僕も僕だし。
「なんか俺とまりあ付き合ってないし、
これじゃ不公平だよなって思って」
杉山君は、
俺らなんかデート
ぶち壊しちゃったみたいだしさと
しゅんとして俯いちゃった。
「そんなこと、杉山君は、
思ってきた訳じゃないでしょ」
悪いのは、まりあちゃんで。
あと、小澤くんも…
シャッフルいいよなんて言ったし。
「とにかく、せっかくだし、
私、楽しみたいな…」
すっかり落ち込んでしまった杉山君。
僕に会いたかったから来てくれた彼に
少しでも楽しんでもらおう。
それに、僕も滅多にここに来ないから
めいいっぱい遊んで帰りたいし。
その言葉に気を取り直したのか、
次これ行こうとか提案してきてくれた。
ご飯を食べ終わったら、
さっそくお化け屋敷に行くことにした。
僕はそんなに怖がりでもないんだけど、
杉山君が言うには、なかなか怖いんだって。
「怖かったら抱きついてもいいよ?」
と下心見え見えで言われて
「わかった」
なんて言いつつ、笑ってしまった。
「お化け屋敷って言ったら期待するよね?
え?しない??」
笑ってしまっている僕に
あ〜、みなちゃんは小澤くんいるから
杉山じゃドキドキしないかなんて言うから
ちょっと落ち込んでしまったのかと
覗き込むと
「なんちゃって」
いたずらっ子のような笑顔を向けられて
きゅんっとする。
「あ、赤くなった」
僕がちょっぴり赤くなったのが分かったのか
そんなことを言って
やったと喜んでいる。
「は、早く行こ」
杉山君といると、
なんかペースが狂うなと
思いながら赤くなった頬を隠すように
急かしたのだった。
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