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まりあちゃん 8 (小澤side)
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可愛くて
優しくて
真面目で
男の湊君が
俺が好きなんて。
俺みたいな
こそこそと監視して
嫉妬深くて
ネチネチしたやつなんか
好きになるはずがないって。
どこかで
疑問に思っていた。
湊君だって
ゲイとか
男好きとか
そんなはずは無いし
あんなに可愛くても
ちゃんと男の子だし。
でも
そう簡単に一目惚れなんて起きないし
男を好きだなって思うことも
普通にマイノリティな人じゃなければ
無いはずだ。
だから、
杉山には落ちないって思ってたけど。
湊君が、
楽しそうに笑ってたりだとか
手繋いでたりだとか
俺の事なんて
ちっとも気にしてないような様子だとか
そんな姿見せられたら
とっても不安になって。
けれど、
恋人のような2人に
声かける勇気が
なぜだか出なかった。
笹本は本当に口が上手くて
俺が心のどこかで思っているような事を
ずばりと言ってさらに不安になるし
彼氏として1週間も経っていないけれど
俺が彼氏でいいのかっていうことも
思い始めていた。
その後2人は、お化け屋敷に移動して
俺達も後を追うように2人を監視した。
「お化け屋敷から出てきたみたい」
俺たちは、2人を監視して行動してるから
お化け屋敷は、2人を見失う可能性がある為、
外で待つことにしたのだった。
勿論、笹本はとても入りたがっていたけど。
「なんかやっぱりお化け屋敷で
ハグとかしたのかなぁ?」
雰囲気が入る前とだいぶ違わない?と
笹本は言った。
そんなの、してるはずがないと
言いたかったけど、
確かに2人は距離が近づいたような。
お化け屋敷って
吊り橋効果?というか
暗い中で2人だからか
ちょっと好意があれば、
2人をくっつけるくらいの
効力はある気がする。
「あ、観覧車行くっぽい」
これじゃぁ
なんだか湊君が
杉山に落ちるのを待っているみたいで。
モヤモヤした気持ちと
焦りと
不安と
それから俺だって好きって気持ちが
いっぱい混ざって
もう見てられないと思った。
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