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蔵本湊 18 (小澤side) (修正済)
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「店の手伝いなんてないくせに……」
ぽつりと湊君の走って逃げていく後ろ姿を
見つめながらつぶやく。
ストーカーなめんなよと思いながら
スマホを取り出し、ちゃんと確認する。
ついこの間店長(湊の父)に見せてもらった
湊の手伝い日程表の写真だ。
慌てた様子で聞く途中で否定してきた先ほどの姿が
どうしても気になってしまう。
真っ赤な顔でおびえているのか
いつの間にか涙を少しためて
一生懸命に否定する姿がいつも以上に可愛くて。
「何におびえているのだろう?」
湊君と違う方向に足を向け自分の帰路に向かう。
その間もやはり『彼』のことで埋まってしまう。
あの反応。
どっかの雑誌で読んだことがある。
的確なことを聞かれると、
焦って否定することがあるって。
でもそれは本当に嫌いとか否定している訳じゃなくて、
「恥ずかしいから否定するんだっけ……?」
よくわかんないやと思考を止め、
次に浮かんだのは
助言してくれた近衛の顔。
完全に気持ちが固まるように
湊君と関わっていきたいと思ったのだった。
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