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蔵本湊 21 (修正済)
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翌日。
今日のお昼休みは、小澤君とリレーの会議に出る。
いつもの会議なのに、
どうしてこんなにドキドキしなきゃいけないんだろう。
僕、頑張るんでしょ。
もーと自分のヘタレ具合にイラつきつつ、小澤君に近づく。
「お、小澤君……っ、
あのねっ、あの……っ!」
小澤君のじーっと向けられる視線に
頬が熱くなるのを感じ、目をギュッとつぶって勢いで言う。
「今日リレーの会議あるよね、
一緒に会議に行こうっ!?」
ちょっと声がかすれちゃったけど
うまく自分では言えたと思う。
それでもまだ小澤君の返事が返ってこなくて、
怖くなったので恐る恐る目をちょっとずつ
そーっと開けてみる。
「お、おざわくん……?」
小澤君は氷で固まったみたいに瞬きだけをしていた。
僕、まずいこと言っちゃったかなぁと思い
小澤君の名前をもう一度呼んでみる。
「ごめん、びっくりして…、
もちろん。一緒にいこうね、蔵本君」
小澤君が笑って言ってくれて
なんとなくまた胸がいっぱいになった。
小澤君のまぶしい笑顔で
きゅんっと胸が高鳴って、痛い。
「うんっ!」
大きく僕は頷くと、席に戻っていく。
言うまではどきどきして怖かったけど、
言っちゃえば案外簡単だったなと思いながら、
その後の授業を上機嫌で受けた。
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