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小澤悠斗 3 (修正済)
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追いかけようとした。
だけど、僕の腕を誰かがつかんだ。
誰かなんてわかり切っている。
「……ごめんね……」
怒ったような辛そうな顔をされて
僕は肩を落として謝る。
彼が辛い思いをしてしまう。
勿論、小澤君にもそんな顔をさせたくないけど、
僕は今、宗助君の恋人なんだよね。
なのに、小澤君を追いかけてしまったら
僕の苦渋の選択が
無意味なものになってしまう。
「やっぱり…お試しでも嫌か?」
宗助君が空を仰ぎながらそう僕に聞いてくる。
僕はゆっくりと首を横に振った。
だって宗助君と恋人してて楽しいし、
僕も宗助君の事すき。
お試しでちゃんと好きになれるか
試してからじゃないと
断るのにもあれだし。
「小澤の事なんかもう気にすんな。
お試しの間だけでも俺の事だけ考えて」
小澤くんの事を気にするな。
なんて言われても
最近の僕はずっと小澤くんを
気にしていてそれが習慣化されているから
もう気にしないなんて無理なんだよ、きっと。
宗助君には、ちゃんと終わったら
断ろうと思う。
「ねぇ、お試しっていつまで??」
だからこんなことを口にした。
こんなことを思ったら悪いなとは思うけど、
早く宗助くんの恋人なんて
やめたかった。
誤解を広げたくなかった。
小澤くんが、
もうどうしようもないくらい
気になってしょうがないし、
好きなんだって気づいたから。
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