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小澤悠斗 4 (小澤side)(修正済)
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湊達が付き合っていることは
たったの三日で、全校生徒に知れ渡った。
男同士と言うのもあるけど、
湊君が人気者だったことと、
江端が顔が広かったこともあって、
知れ渡るのが早かった。
目の前でいちゃつかれるのも
正直、見ているだけでつらかったが、
慣れてくればそれほど辛くない。
むしろもう叶わない恋だと思い込めて、
だんだん湊君への気持ちも
薄れていく気がした。
「いいのかよ」
近衛が俺の前の席に蟹股で座り、
俺をじーっと見つめて顎で彼らをさす。
こんな質問、近衛から何度も聞いた。
「もういいのか?」、
「好きじゃなかったのか?」と。
俺だってあきらめたくなかったけど、
と心の中で返事をしながら彼らをみる。
「俺には諦めてないように見えるけど。
本当は、蔵本の事まだ好きなんだろ?
まだあいつら、お試しだろうし」
今からでも遅くない、
告ってこいよと
また昨日と同じように催促してくる。
「…嫌だよ」
だって振られそうだから。
そんなことしたら
もうずっと立ち直れなくなりそうで怖い。
「臆病な奴だな」
憐れむように俺を見る近衛が、
なんだかウザかった。
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