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茉莉の誕生日 2
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裕汰は、颯人にベッタリと横に寄り添うようにしていた。
「颯人、今週末さぁ~泊りでどこかに行こう!」
「…愁が一緒なら」
「え~!お前と2人きりに決まってるだろ?」
(おいっ!!2人きりで泊まり!?)
茉莉は口を開いたが、それよりも先に颯人が言った。
「じゃあ、行かない」
「え~っ、颯人!」
颯人は裕汰の横を横切り、教室に入っていった。
茉莉はほっとしたが、同時に困惑した。
(…ちょっと待て!柏原なら、いいのか?!)
この件は後々まで引っ掛かり、長引く話になるとは思ってもみなかった。
(颯人の中で、柏原が1番?いや、好きな奴の次に好き?)
考えれば考える程、わからなくなる。
颯人の好きな奴は、一体誰なのか…?
(颯人の好きな奴はモテまくっていて、颯人をあそこまで追いこんでる…)
全く見当がつかない。
(颯人の心を許しているのなら、柏原か?)
そんな印象は微塵もない。
どう見ても、優等生タイプ。
酷い奴には見えない。
モテまくっているのがわからない裕汰も、颯人に邪見にされている様にも見えたから、候補としては無しだろう。
わかったことは…。
(颯人が以外にモテてる)
本人がわかってないから、警戒もしていない。
しかもインドア派だから、腕っぷしが強い訳もなく…。
(押し倒されたら、抵抗出来なさそうだし…俺みたいな関係が増えるとか?)
あり得る話だった。
颯人の好きな奴は、経験豊富。
いろんな人と試したいとか考えたら、関係を持つかもしれない。
(いやいや、颯人に限ってそんな事は無い!…無いけど、そこはきちんと話をしないと!)
これ以上、嫉妬でどうにかなりそうで勘弁してほしい。
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