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後日談 3
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食堂に着いた。
「竹子さん、ご飯2人追加で」
「あら~美男美女が、勢揃いね!」
「ご無沙汰してます」
絢斗がお辞儀をする。
「ん?んん~?どこかで…」
横から、松子と梅子が出てきた。
「…あ!絢斗くんじゃない!?」
「そうそう!絢斗くん」
「久しぶりね!」
「はい、皆さんもお変わりなく」
礼儀正しい絢斗は、3人に挨拶をした。
「茉莉くんと、知り合い?」
「俺の妹と、結婚を前提にお付きあいしてるの」
「始めまして、茉莉の妹の百合です!かりんとも友達なんです」
「あら~、かりんちゃんとも!世間って狭いわね!」
「どうぞ、食べてって!」
快く言ってくれた。
テーブルに、昼食のプレートが出された。
「すごく美味しい!」
百合が誉めるのを聞いて、厨房から言った。
「ありがとうね」
「絢さんも茉莉も颯人も、良い物食べてるわね」
「家庭料理だけど、下手な店よりも断然美味しいよな」
食べ進めていると、絢斗のスマホが鳴った。
「…ちょっと、失礼します」
絢斗が席を外す。
それを見て、百合が颯人にコソコソッと小声で聞いてきた。
「颯人、作戦成功ね」
「うん」
「作戦ってなんだよ」
茉莉は、妹と恋人の顔を交互に見た。
「『茉莉を追いつめよう作戦』かな」
「俺を追い詰める?」
「颯人の事が大好きなくせに、何も行動をしない愚兄に対して、『早く告白しないと颯人は、別の誰かの物になっちゃうぞ~』っていう作戦」
「でも、ヘタレだから全然駄目。セックスしても好きだって、言ってくれなかった」
颯人の言葉に、もう少しでお茶を吹くところだった。
「ヘタレはわかっていたけど、ヘタレ過ぎは考慮してなかったなー。何、ヤってすっきりしたの?」
「違う!颯人の恋を、俺は真剣に応援しようと…」
「何回もレッスンでセックスしたのに、一瞬…遊ばれているのかと思った」
「いやいや!それはない!」
茉莉が全力で否定する。
「じゃあ、とっとと落ちてよ。落ちてくれないから、裕汰くん使ったのに~」
「は?裕汰?」
(なんで、そこで裕汰?)
「颯人の事を狙ってるみたいだから、かりんと相談して『ちょっとかりんのお宝を、少年達に見せよっか』ってお願いしたのよ」
「例のゲイビね」
颯人は何食わぬ顔で、昼ご飯を終えた。
「お前な!あれで颯人が裕汰に、襲われかけたんだぞ!」
「それも狙いだから。茉莉が全て悪いの」
「ぐっ」
何も言えない。
「ところで、そんなに頑なだったのに、何で颯人に告白したの?」
コイバナに飢えているわけでもないのに、百合はがっついてきた。
「…お前には、言わない」
『その作戦に引っかかりました』と言ったら一生かりんと百合とで、大笑いされながら生きていかなければならないと思うと、絶対言わない。
まぁ茉莉の口から言わなくても、わかっていると思うから尚更だ。
「ケチね!こんなに、手伝ってあげたのに」
(面白がっていただけな気がするけど…)
茉莉は、ため息をついた。
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