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後日談 13
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たっぷりと中に出された茉莉の精液を、バスルームで掻き出してもらってから、今日の目的地へと行った。
「…まさか、お店まで決めていたなんて」
ヘタレの茉莉にしては、昨日から準備万端すぎる。
颯人は店の前で、茉莉の頬に手を触れた。
その瞬間…ギュッと、指で茉莉の頬をつねる。
「痛っ…何?!」
「…本物の茉莉だよね?双子いないよね?」
「本物とか、双子とかって何だよ…」
茉莉は、つねられた頬を擦る。
「…本物ならいいや」
「どうしたんだ、一体?」
何でもないと、颯人は首を振った。
『まぁ、いいや。入ろう』と颯人の腰に手を添えて、お店の中に入る。
「茉莉、手…」
文句を言おうとしたら、マネージャーらしき男の人と若い女性の店員が、声をかけてきた。
「「いらっしゃいませ」」
ツラッと何食わぬ顔で、茉莉が店員に聞く。
「すみません、婚約指輪を買いに来たのですけど…」
「こちらです」
若い女性の店員が、エンゲージリングのコーナーに案内してくれた。
パッと見て、違いなんてわからない。
値段もピンからキリまでで、装飾品も多々あって知識も無いから、さっぱりわからなかった。
「ここ、セミオーダーだから良さそうなのを、ピックアップして…」
「えっ?並んでいるのじゃないの?」
「お客様にあったエンゲージリングを、提供させて頂いております」
「まず、土台はプラチナだろ?ダイヤモンドは入れるけど、他の石って入るのあります?」
「ございます。デザインだと、こう言った物が…」
店員が、ケースの上から指輪を指す。
「じゃあ、誕生石入れよっか。俺は6月で、颯人が1月なんですけど」
「でしたら、パールとガーネットですね!ダイヤモンドではなく、パールを入れる場合もございますし、ガーネットは"変わらぬ愛情と深い絆"という意味もありますので、とても良いと思いますよ!!」
「…」
颯人は困惑していた。
さっきから、てきぱきと決める茉莉がサラッと男同士だとバラしている。
「ダイヤモンドは0.3カラットで、カットはエクセレント、カラーはDクラス、クラリティはFLがいいなぁ」
「畏まりました」
店員はタブレットで、茉莉の注文を入力した。
(店員が、さっきからマジマジと見てるぞ…)
ゲイカップルが珍しいのか、はたまた茉莉がイケメンなのにこんな野郎と?!と思われているのかわからないが、颯人は茉莉を見た。
「ん?どうした?」
ちゅっ、と頬にキスされた。
(…駄目だ!茉莉はグローバル過ぎて、この日本では浮いてる行動しか出来なかった…)
人前でキスをするなと、軽く叩いた。
(あぁ!鼻の下が伸びてるって…)
自分にデレデレな態度な茉莉に、もう少し強く1回叩いた。
「後はデザインですが…」
店員が入力し終わったらしく、声をかけてきた。
「着けても良いですか?」
「はい、どうぞ」
ケースから、異なるデザインの指輪が出される。
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