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☆クリスマス☆ 4
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その後はレッスン卒業の時に来た店に着き、あの日と同じく早速ランチメニューを頼んだ。
相変わらず、出てきたランチの御膳に驚く。
色とりどりの食材が、一口サイズで綺麗にお重の中に収まっていた。
「やっぱり、綺麗!」
そう言うと、颯人はスマホで写真を撮っている。
(あの日と同じ光景だけど…すごい幸せだなぁ)
茉莉は、にこにこしながら颯人を見ていた。
「ごめん。食べるの、待ってもらってて」
ようやく撮り終えた颯人が、茉莉に言う。
「いいよ。じゃあ、食べよう」
「「いただきます」」
変わらない味なのに気分の違いからか、あの日よりも美味しかった。
「ここもそうだけど、ホテルも予約取るのに大変だったよね?」
「これくらい、あの日のやり直しだと思ったら全然」
茉莉は、笑いながら言った。
「茉莉があの時、必死に考えてくれたデートプランだものね。ありがとう」
颯人の身体が、身を乗り出した。
茉莉の方に口を軽く突きだす。
茉莉も颯人に向けて身を乗り出し、机越しに颯人の唇に軽くキスをした。
「行儀、悪いことしちゃったね」
「お行儀のレッスンはこの際、置いとこう」
この前のぎこちなさが無くなって、茉莉はホッとした。
微笑む颯人を見て、『個室でよかった』と改めて思う。
食事が終わり、やはり会計を先に済ましている茉莉に颯人がお礼を言った。
「変な所でスマートだよね。ごちそうさま」
「褒めてないよな、それ」
「意外な特技として、認定してるけどね」
靴を履き、玄関近くのお会計にいる女性に声をかける。
「ごちそうさまでした」
「またいらして下さって、ありがとうございます」
会計の女性は数ヵ月前、来たことを覚えてくれていた。
「美味しかったです」
「それは良かったです!また、いらして下さいませ」
丁寧にお辞儀をして見送ってくれた。
そして車に乗り込む。
「次は…海だけど、どうする?寒いけど」
「茉莉が隣にいてくれたら、暖かいよ」
その言葉に胸が熱くなる。
「俺の恋人は、本当に男前だな」
茉莉は颯人に触りたくて、颯人の右手を自分の左太股に持っていく。
颯人が手の平を上に向けたので、恋人繋ぎで手を握った。
目が合うと、ニコッとお互いが微笑む。
車を海沿いに向けて、茉莉は運転をした。
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