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~薙十side~“強制入部part1”
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赤司くんから無理やり入部させられた俺と奏くん。
全く迷惑な話だ。
ちなみに奏くんが帰ろうとしたので、
しっかり腕を掴んで引き止めた。
10分後に集合と有無を言わせない感じで
言われたので渋々着替える。
奏くんが体操服を借りている間に
ささっと着替え柔軟を済ませた。
「柊くん早くない!?」
「そうかな。奏くんが来るまで暇だったし…」
丁度奏くんが体操服姿で来た。
名前のところに“赤司”って書いてあるんだけど。
「じゃあ柊は黄瀬とシャトルランだ」
「はぁい」
「えぇー俺もっスかー?」
凄く不満そうに駄々をこねだす黄瀬くん。
俺だって君とやるのが一番嫌だよ。
「黄瀬はまだ入ってそれほど経ってないからな
一応形だけでもスタミナづけをしときたい、
っていうのは表面上で柊と仲いいだろう?
一人で走らせるのも場所的に勿体無いからな」
「あぁ!そういうことっスか~!
なんたって俺らは仲いいんスからね!」
「はぁ?」
「え、薙十っち!?」
「……」
「無視っスか!?」
……黄瀬くん転けてくんないかな。
「じゃあ、薙十っち行くっスよー!」
黄瀬くんが踏み出した瞬間音もなく崩れた。
願いが叶った。うわぁ恥ずかしい。
しかも大勢が見てる中でこけるとか。
「ほらそんなとこに転がってないで行くよ。」
「薙十っちちょっとは心配してほしいっス!」
「…してるじゃん、床の」
「床に負けた!?薙十っちー!?」
酷いスっよー!とかなんとかいう彼を放置して、
タイマーの準備しているマネージャーに礼を言う。
耳まで真っ赤にして彼女は桃井さんの後ろに隠れた。
……良い構図が浮かんできた。写真撮りたい。
「よーいはい!」
仕事は仕事と責任感も強い所はますますいい。
まぁもちろん写真の素材としてだが。
はぁ…なんで俺写真部なのにシャトルランしてんの?
考え出すとイライラするので無になることにした。
▽
75回を過ぎた頃だろうか。
黄瀬くんの顔が歪み苦しそうな呼吸に変わった。
「薙、…ちな、んでへぇ…きな…スか」
息も絶え絶えに話す黄瀬くん。
「走りながら喋るときつくならない?」
バカなのか黄瀬くんは。
この程度なんて大丈夫か現役男子バスケ部。
そして121回目を回った頃、
「も、ムリ…」
俺よりワンテンポ遅れた彼の声が聞こえた。
そして追いかけてくる足音が消えた。
一人で走るのかぁ~まぁいいか。
端の方で紫原くんに抑え込まれ、
腹筋をしている奏くんが目に入った。
…奏くん小っさ。
そして終わるとボールを渡されていた。
その際に俺が使っているタイマーを見て
凍りついたような変な表情を浮かべた。
まぁ案の定死んでいたのだが、
赤司君が戻って来た瞬間目を見張る速さで生き返った。
そしてドリブルの練習が始まったのだった。
奏くんの珍プレーで呼吸さえままならないので
できるだけそちらに目を向けないことにした。
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