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~奏side~“悪魔降臨とはまさにこの事だな″
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※前の続きです。
「無視しないでほしいっス~。」
(…………犬はダメだな。猫だな。)
何故かそんなことを唐突に思った。
薙十君は(多分)顔に出してないつもりだろうが、
思いっきり顔に出ている。顔が語っている。
自己紹介なんて嫌だと………。
そんな彼の自己紹介が始まった。
「えっと……俺は柊薙十。
言っとくけど、バスケ部じゃないよ。
写真部でたまにバスケ部の写真を
撮りに来ているだけでーす。」
言っとくけどって言っちゃったよこの人。
バスケ部じゃないんだ?何となく分かってたけど。
「えぇ~、薙十っちバスケ部入んないんスか~?」
「あんまり入る気ないよ。
………というかプリン食べたいんだけど?」
「まぁ待て。最後に彼の自己紹介がある。」
「…………藤咲奏。よろしく?」
あぁめんどくさいな………。
何で俺自己紹介させられてるんだろ?
「じゃあ昼食にしようか。柊、食べて良いよ。」
柊さん犬か。待てさせられてるみたい。
心底嬉しそうにスプーンで一口分すくった時……。
「あ、薙十っち、そのプリン俺にも一口頂戴っス!」
黄瀬君がそう言って横から身を乗り出した。
(あっ、言う前に食べた。コイツバカだ。)
「………………。」
「あ、美味しいっスね、このプリン。
どこで買ったんっスか?」
「…………………………。」
「薙十っち?」
(あぁーあ、やっちゃったね。ご愁傷さま。)
「……………………………………」
「薙十っち?聞こえてる?
………って、え?薙十っち!?」
(悪魔降臨、まさにこの事だな。素晴らしい笑顔。)
そして彼は無言で黄瀬君の首に手をかけ、
ヤツは極上の笑顔で言い放った。
「このまま全力で首を締められるのと、
ここ(屋上)から吊るされるの、どっちが良い…?」
「死ぬしか選択肢がない!!(そりゃそうだ)
薙十っち恐い!!恐いっス!!」
涙目だ。本当に恐いみたいだ。
見かねた彼が仕方なく手を離した。
そして彼の手にはカメラが……何故カメラ?
「謝らなくていいよ。ただしそのかわり
………………役に立ってね?」
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