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~奏side~“今日に限って仕事がない”
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今日に限って仕事がない。
ここのところ家に帰る暇もないくらい、
ぎっしりと仕事が詰まっていたのに……。
普段ならOFFで喜んでいたが、今日はそうもいかない。
往生際悪いが、仕方ない。ユキに電話してみよう。
『プルルルル――プルル、もしもし奏?どうしたの?』
『だから本名で呼ぶなって…。
今日って仕事あったっけ?』
『ないわよ。』
『ですよね。』
『ここのところ、仕事詰まってて、
十分に休みとれてなかったでしょ?
近いうちに大事な撮影も、ライブツアーも
控えてるしスケジュール調節したのよ。』
『んー。ありがとうユキ。』
『次の曲も作詞・作曲をしてみないかですって。
貴方が作った曲がとても評判が良いみたいよ。』
『本当!?嬉しい!!楽しみだな。』
『もちろん振り付けもあるからね。
だからこの際しっかり休んでね。
じゃあね。ブチ―――ツ…ツ…』
………切りやがった。
言いたいことだけ言って、切ったな。
何でこんな時に休みが入るかな。
「藤咲くん、準備できましたか?」
「あぁ。ごめんね待たせて。」
「じゃ、行こうぜ。」
少し歩いて移動すると、体育館が見えてきた。
(覚悟を決めるしかないな。)
重そうな扉を青峰君が開いてくれた。
俗に言うレディーファーストってやつだ。
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