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~薙十side~“腕前を見せてくれるか?(part1)”
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「柊。校庭走りたいか?」
「いえ…………します………。」
藤咲君の写真を撮っていると赤司君に、
威圧感しかない声で言われ、
大人しくカメラを直した。俺写真部だってば…。
柔軟が終わり、とりあいずボールを使ってみよう、
ということで一人一個ずつボールが渡された。
あー懐かしいなぁ。
「2人はバスケの経験は?」
「学校の授業くらい。」
「俺は昔やってたよ~。
小学生の時クラブに入ってた。」
「そうだったんスか!なんで辞めたんスか~?」
「………なんとなく。仕事もあったしね。」
半分は嘘なんだけどね。
流石に傷が………あぁこっちの話。
「ポジションはどこだったんスか?」
「ポイントフォワード。」
「ほう……ポイントガードとして参考に
したいんだが、腕前を見せてくれるか?」
「え、」
「じゃあ薙十っち、1 on 1しよう!」
「やだ。」
「即答!?なんで!?」
そもそも腕前を見せてくれるか、って………
俺承諾してないし。
「じゃあ俺とやろうぜ!」
ふと声を上げたのは青峰君だった。
あぁーバスケバカっぽいな。
だからといってやる気は無いけど。
俺が動く気配を見せないでいると………。
「はぁ…仕方ない。柊、後で撮影を許可しよう。」
「分かったやる。」
「速っ!?」
写真のためなら一肌脱ごうじゃないか。
ふふ、またオークション用の写真が………
おっと、何か言ったかな?
というわけで、青峰君と1 on 1をすることになった。
「じゃ、来いよ。」
「はぁ………………。」
とりあえずその場でドリブルをする。
そうそう、こんな感じだった。
「じゃ、行くよ。」
最初なので普通に向かって行く。
青峰君はもちろんついて来た。
少し右に避けようとすると、
彼の長い腕が伸びてきてボールを奪おうとする。
そこでボールの向きを変え、自分の後ろに投げる。
ちょうど左手のある位置にボールが来た。
「…!」
青峰君はボールの動きについてきた。
へぇ……速いね~。青峰君が腕を伸ばす前に、
一歩下がりシュートの体制に入る。
「させるか…っ!!」
青峰君が跳ぶと同じに手からボールが離れる。
ちょっと高めに投げたから、
彼の指先がボールに少し触れたぐらいで、
止められることはなかった。
「よっしゃ、これで…………。」
「入った。」
青峰君がガッツポーズをし、
勝利を確信した瞬間、俺は呟いた。
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