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~奏side~“そうですね!そうですけど!!
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※普通に教えてください(part2)の続きです。
一方その頃………。
シュートを盛大に外しボードの後ろにinしてしまった奏は…………。
カラフルなメンバーに笑われていた。
それはそれは爆笑だ。
黄色のシャララなデルモ…(犬か)は爆笑のあまり床をのたうち回っていた。
「藤咲…………?腕立て。」
仁王立ちで下を指差して赤司君は完璧な笑顔でいい放った。
うん、…あのね。目が笑ってないよ?…目…。
これ完璧な笑顔じゃないよね?格好いいけど。
「えっ?………でも2回って…………。」
「藤咲。」
「…………はい。」
うん、無言の圧力って怖い。赤司君だと尚更。
渋々四つん這いになり腕立ての体勢をとる。
30回やり終わって何気ない顔で立ち上がる。
「…!?何故……。」
「??」
(何が言いたいんだろう?………この人。)
「普通の人なら大抵形が崩れてるから形を直しつつ、余程筋肉のない奴なら足腰立たなくなるまで正しい形で追い込むんだが………。お前本当に何者だ?」
何か、さらっと凄いこと言ったのお分かりですか?
探るような視線が再び向けられる。
そういや柔軟の時も言われたなー。
(痛いところをピンポイントで突いてくるなぁ………もぉ。)
「だから前にも言ったでしょ?俺は芸能人のマネージャーで指導する立場だから、できて当然なんだってば。」
すると赤司君はまだ納得できていないのか黄瀬君を呼んだ。
疑り深いなぁ…………。
俺の頭の中に赤司君は要注意人物として名を連ねた。
一番は勿論柊君だ。あの子は危ない。
「黄瀬、芸能人が嫌がる筋トレは何だ。」
疑ってるから呼んだんじゃなかったんだね。
俺にどうしてもヒーヒー言うような筋トレをさせたいらしい。
「んー。腹筋っスかねー?特に歌手は大事だけど苦手な人が多いって聞いたっスよー?」
(はぁ?黄瀬君何言っちゃってくれてんの?ふざけんなよ!?俺めっちゃ苦手なんですけど!?)
「ほぉ、変更だな。」
あーあオモチャ見つけたみたいに嬉しい顔するんじゃない。
「待ってっっ、やめよう?お願い…死ぬッッ!!」
「外さなければ良い話だろう?」
見事に綺麗な正論で返してくださってありがとうございます。
(そうですね!そうですけど!!)
大丈夫、外さなければ良いだけだ。
程よい静けさでカラフルなメンバーが見守る中…。
気と顔を引き締めてシュートフォームにはいる。
1本目……シュ――。2本目……シュ――。3本目……シュ――ガコン。4本目……シュ――。ラスト……シュ――ガコ。
何で跳ね返って……。
いやまだ2本目が残っているだろう。
きめたら終わるんだ。早く終わらせて帰ろう。
落ち着け……落ち着くんだ俺。……入る…入る。
シュ―――ストン…テンテン……テン。
「……なんでぇー!!(泣)」
そこじゃないから!!入るの。何か恒例みたいになっちゃった。
ボードの後ろに入ったら5点とかじゃないから!!
後ろから得体の知れない禍々しいオーラが……。
「藤咲。どこか前にも見た光景だな?そんなに地獄に行きたいか。なら……三途の川を渡らせてやろう。」
ヒッ……!!か、顔に陰が!!綺麗なお顔に陰が!!
「いえいえ……ッッ!!結構です!!通行料高いです!!」
震え上がって足がすくんでるんですけど………。
貴方は本当に中学生ですか?
赤司君は口角を上げ不敵に微笑んだ。
「紫原、藤咲の腹筋を手伝ってやれ。手加減無しで押さえ込め。」
(ちょっとー!!何言ってるの!?やめて!!死ぬ!!)
「えぇーダルいー。」
「まいう棒の新作を箱で買ってやろう。」
「やるー。」
軽ッッ!!お菓子に釣られないで……。利用されてるから………。
「20、21、22、2…3、2…4、2……5、にじゅーろ…く、にじゅうな……なぁ!!、にじゅー……はち!!、にじゅーく!!、……さ…んじゅ(パタン)はぁ…はぁ…。」
「はい、終わったな次。」
(鬼!!鬼畜!!)
1本目…シュ――。2本目……シュ――。3本目……シュ――ガコン。4本目……シュ――ガコン。ラスト!!シュ――。
「はい………た?入った!!できたぁ!!終わった!!」
嬉しさのあまり後ろを振り返り赤司君にむぎゅっと抱きついてしまった。
突然のことにさすがの赤司君もフリーズしてしまった。
歓びに溺れ、先に帰った柊君への恨みは完全に忘れていた。
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