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~薙十side~“よろしくね柊さん、黄瀬君。”
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奏君が月神さんだとバレてから3日後。
俺は教室で一人目を見開いていた。
原因は目の前の……………。
「初めまして、夜宮祐こと紺ノ宮千才です。僕は芸能人ではあるけど、ここでは普通の生徒だから、よろしくね。」
そう言って完璧のアイドルスマイル……(悩殺スマイルだな、この場合)をひとつ。
たちまち女子から歓声が上がった。
この人は夜宮祐という芸名の“男装”アイドル。
モデルも兼業してるので勿論俺は面識がある。
というかこの学校は芸能人多すぎやしないか。
気のせいですかそうですか。
男装、女装してる人達って何でみんなキャラ濃いの?
俺の心境を知ってか知らずか、爆弾を投下される。
「夜宮の席は柊の隣な。」
なんてこったい。
「よろしくね。柊君。…あと、お久しぶりです。」
「ア、ハイ。」
つい、カタコトになっちゃったじゃん。
▽
「薙十っち、お昼一緒食べようっス!」
「え、やだ。」
「酷い!!…あ、夜宮さん、こんにちはっス。」
「こんにちは黄瀬君。あと僕は紺ノ宮だからね、そう呼んでくれると嬉しいな。」
またもアイドルスマイルで言う紺ノ宮君。
これで女って言うんだから詐欺だ。
そして嫌だと言ったのに黄瀬君は前の席に座った。
「紺ノ宮って名前だったんスね。」
「うん。本名は公表してるから知ってる人はいると思う。黄瀬君とは何回か仕事で一緒になったよね。これからよろしく。」
「よろしくっス。」
あ、黄瀬君余所行きの顔してる。
初対面って訳じゃないのに警戒する必要あるか?
「あ、そういえばこの前の撮影のとき!俺に電話してきたときは本当にビックリしたんっスよ!」
いきなり話題が俺に戻ってきた。
「薙十っちからは初めてだったから何かと思ったら……思ったら!!何々っスか30秒以内に来いって!!」
「あぁ。そんなこともあったね。」
「その程度!?」
あのときは早く撮影したかったからなぁ。
オークション用の写真もいっぱい撮れたし。
その時、隣からクスッと笑い声が聞こえた。
「?」
「あぁ、ごめん。面白かった…って言うと語弊があるね。二人が仲良さそうにしてたからつい、ね。」
「はぁ!?」
「そうなんスよ!!」
俺と黄瀬君は同時に言った。
……………ちょっと黙ってよ黄瀬君。
俺と黄瀬君が仲良し…?ちょっと、それはないな。
紺ノ宮君は少し固まった後、もう一度笑った。
それを見たクラスの女子のみならず、集まってきた他のクラスの女子が数人倒れたんだとか…。
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