アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
~月神side~“やけどするの俺じゃん……”
-
※月神sideツアーライブ開幕 ! ! の続きです。
短い休憩に入り袖で容姿を整えてもらっていた。
ケープで固めながら女は大変だな思っていると、
向こうから柊さんが歩……いてくるわけないだろ。
なぜここに?……しかも専門外だろ!?
顔を引き締めてユキのところに戻ると、
「お疲れ様!いいスタートを切ったわね♪
流石奏ね!」と綺麗に微笑むユキさん。
「ちょっユキさん!?本名出したらダメだろ!!
誰か聞いてたら……」
「ふふふ…!初々しいわね、
でも誰もいないから大丈夫よ」
スポドリが入ったペットボトルを受けとる。
ユキさんはいつも飲みたいものをくれる。
お茶か水かスポドリかを疲れ具合で見極めてくる。
いつもドンピシャだから本当ユキさんはすごい。
「………そういえば、何で柊さんがいるの?」
「フフッ…それはね『あーあー。よしちゃんと聞こえてるね』」
突如知った声が会場に響き渡り俺は思わず固まった。
「ッッ ! ? 」
えっ?……んん?……ぇ、…っと…?
…って固まるな俺 ! ! いろいろおかしいだろ ! ?
「ちょっとユキ ! ? 聞いてないよ ! ? 」
何で柊さんがステージに立ってんだよ ! ?
「あー、ごめんなさいね櫁稀。
実はライブの新企画を秘密裏に考えていたのよ。
そしたら柊さんがどこから聞いたのか
一役買ってくれる事になったから頼んだのよ」
あいつのカメラマンとしての腕は信頼しているが、
今回のやつは人選を間違ってるよ!
選んじゃいけないタイプの人間じゃん ! !
そして俺の心情をガン無視して自己紹介する柊さん。
『えーと、こいつ誰だって思ってる人しか、
いないと思うんで自己紹介しときまーす。
俺は柊(シュウ)って名前で活動してるカメラマンです
一曲目の前に写した写真は俺が撮りましたー。
月神さんとは親しくさせてもらってまーす。
まぁ、こんなことどうでもいいよねー。
俺が来た理由は今からイベントを行うから。
そのイベントは~名づけて!
“月神二人を貴方好みに!!”って感じかな。
あ、櫁稀さんが休憩終わったみたいだねー。
時間押してるから出て来なよ~。』」
……………主役不在で勝手に始めるなよ ! !
そもそも俺何も知らされてないのに ! !
イマイチ状況把握できてないんだよ!!
てか、あいつの考えた企画何か知らないけど
明らかにやけどするの俺じゃん……。
仕方なく柊さんの待つ中心へと歩いていく。
あいつは俺に一体何をさせるつもりだ?
『櫁稀さんも来たしイベントの説明をしようか。
みんな入場のときに渡された紙があるよね?
その紙に書いてある数字を呼ばれた人は、
2人ステージに上がっていただきます!』
柊さんがそう宣言するとスタッフが箱を抱えてきた。
『この中には数字の書かれた紙が入っています。
ここまで言えば分かるよね、月神さん?』
マイクを持って納得いかないが話を進める。
『私がその紙を引くんですね。』
『ご名答~。話が早くて助かるよー。
そしてステージに上がって頂いたお二人には、
別のクジを引いていただきます。
そのクジには色々な髪形や衣装が書いてあり、
引き当てた内容を月神さんにやってもらいます!!』
『………え?』
『と言うわけで、櫁稀さん頼んだよ!!』
ファンから歓声が上がるが俺はそれどころではない。
コイツ、他人事だからってッッ……!
言われた通りに紙を引こうとするが冷や汗が止まらない。
『こ、これで!番号は0618と0504です!』
『0618と0504 ! ! この番号の人はどこにいますか?』
「お、俺っス!」
「私だー ! ! 」
柊さんがそう呼び掛けると最前列で手が上がる。
………………最前列ってあいつらじゃないよな?
位置を確認して柊さんは颯爽と二人を迎えに行った。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
54 / 69