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~柊side~“夜色”
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※爆笑爆笑、大爆笑の続です。
俺は“あの人”の楽屋についた。
ドアをノックすると返事がすぐに反ってきた。
「やぁ、柊くん」
振り向かずに分かるのか。
夜を彷彿させる彼がふわりと振り返った。
あの人、とは紺ノ宮 裕だ。
「お疲れ様。司会、どうだった?」
くつり、と笑いながら聞いて来る彼女。
この人のこういうところが隅に置けない。
「楽しかったよ、でも緊張したかな。」
「そう、それは良かったね。
……それでどうしたんだい?」
「別に何もないよ。ただ挨拶に来ただけだよ。
このあとの本番頑張って」
「言われなくても。
月神さんと1回も合わせてないけど
彼、実力あるし心配する事ならないよ」
相当信頼してるね。
「しかも目の前の客席に赤司くん達座ってても
一瞬固まる程度だったわけだしね。」
よく見……ん?
「今、赤司くんたちを見てって言った?」
「??え、うん言ったけど?
あれ?月神さんって藤咲君じゃないの?」
……これは驚いたな。
学校では顔合わせてないはずだから
本当に一瞬見ただけで、か………。
「確かに月神さんは奏くんだよ。
でもどこで気がついたの? 」
「学校で遠巻きに見かけてなんとなくだよ
なんとなく藤咲くんって月神さんの
オーラっていうか雰囲気に似てるなって」
「へぇー」
女の子のこういう勘ってスゴいよね。
「柊くんは藤咲くんの秘密知ってるんだね」
「うんまぁね」
あのときの奏くん面白かったなぁ。
「…っと、そろそろ時間だ。じゃあ、行くね。
僕達のライブ、楽しみにしててね」
夜色の結んだ髪をなびかせて楽屋から出ていった。
俺もそろそろ行かないと。
奏くんの驚く顔が楽しみだ。
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