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可愛いくない後輩 (後輩×先輩)
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中学の時から嫌いなヤツがいる。
「シゲちゃん先輩!」
「…茂(しげる)先輩って呼べ。」
俺の一個したの部活の後輩。
年下なのに年上の俺と変わらない身長。
可愛い系の整った顔立ち。
いつも俺を見かけるたびに抱きついては中々離してくれない。
名前は染谷翔真(そめやしょうま)
かなりうざい。
俺が中学2年生になったばかりの部活見学で新一年生の染谷が同じ部活の女子にちやほやされていた。
それに俺を含めて男子は良くは思ってなかった。
なんだあの生意気な小僧。が第一印象だった。
いまとなっては美形だから当然だろっておもってる。
まあ、それはいいとして。
ここからだ。仮入部の時俺が染谷を教える担当になった。
目を合わせて自己紹介した。そしたら染谷は俺の手を握って『絶対この部活に入ります!!!』なんて言い出した。
おーっ、それはありがたい。素直に思った。
部員だんだん減ってきてるし、助かる。
…なんて甘い考えしてた俺を呪いたい。
「先輩!先輩!先輩!!!」
「うるせぇよッ!!何回呼ぶんだ!」
「だって先輩が無視するからあ〜」
染谷が入部してから一ヶ月俺のまわりにこいつがまとわりつくようになった。
なぜだかわからない。
先輩にも同級生にもホモだってからかわれてすごくムカついた。
染谷はうざいし嫌いだけど、悪いヤツじゃないから突き飛ばすことはできなかった。
徐々にスキンシップはエスカレートし、無理矢理俺の家に泊まろうとするようになった。
もうこいつを止めることはできない。そう思った俺は染谷に好きなようにさせた。
俺が三年生になった時受験勉強で、遊ぶことも部活も引退したので染谷と合うことはなかった。
勉強中にたまーーーに染谷の顔を思い出していたことがなんだか悔しい。
無事俺は志望した高校に合格して中学を卒業した。
高校一年生の生活も部活も充実していて楽しんだ。
そして今、二年生になった俺は新一年生の歓迎会を終えて部活に向かおうとした。
「茂先輩」
後ろから聞き覚えのない低くく色気のある声によって呼ばれた。
振り向いたらそこにはこの世にこんなやつなんて本当に存在するのかってくらい美形なやつがいた。
誰。これ。
俺の驚いた顔をみれば美形さんはクスっと笑い近づいてきた。
こんなやつ知り合いにいたっけ?
でも俺の名前呼んでたよな…まったく知らないんだけど…。
先輩?いや、茂先輩って言ってたから後輩なんだろう。
立ちすくむ俺の前に立つイケメン。
近くでみると言葉で言い表すことができないくらい美形。
茶髪で俺より10cmくらい高く、がたいもいい。
まじ誰ですか。
「先輩元気だった?」
「…」
誰ぇぇえええええええ!!!!
「先輩志望校言ってくれなかったから情報集めるの大変だったんだよ」
「…」
「俺の頭より少し下のレベルだったからよかった」
「…」
「また先輩と学校生活送れるなんて俺幸せすぎる!!」
どうしよう。イケメンがペラペラ喋る。
まじで誰なんだよお前。
よーく顔をみるとだれかに似てるんだが、それが誰なのか思い出せない。
「それでね……?先輩?」
なにも言わない俺に疑問を感じたイケメン。
だってお前のことしらねーし。
「…もしかして俺のことわかんない?」
そんな困ったイケメン顔で言われると悪いことしたみたいだなあ。
だけど素直にうなづく。
「人、勘違いしてるんじゃない?」
俺がそういうとイケメンの目は見開いて固まってしまった。
え、どうしようこの状況…
「ほ、ほんとに覚えてない?」
「うん」
「…」
…なんかイケメンさん泣きそうな顔してるんですけどー……勘弁してよ。どうすりゃいいの。
「お、れ…染谷…翔真」
「…え?」
「せんぱ…っ俺のこと忘れて…ッ」
い、いま染谷翔真って言った?
こいつが?こいつが?!!
「う、嘘だ!!染谷はこんな男フェロモン出まくりのイケメンじゃない!」
「!!覚えてくれてたんだね!!よかった!」
「!おぅふっ」
図体のいい体が俺にのしかかる。
まじで内臓飛び出そうになった。
ちょっと待て。
頭ん中めっちゃパニクってんだけど。
この男フェロモン出まくりのイケメンが染谷?
女顔だった染谷がこんな男前に…?
「…お前、整形した?」
「ぶは!先輩、久しぶりに会ったのになにそれ」
いや、がちめに聞いたんだけども…。
「だって顔が全然違う!」
「そうー?まあ俺がんばって男磨いてたからね!先輩のために!」
「…は?」
男磨くのはいいが、最後の俺のためってどうゆうことだ?
「中学んとき先輩が、男前の部長になら抱かれてもいいなんて言い出したから、俺焦ったんだよ?」
「…」
そんなことを言ったかどうかは覚えてないが、きっとその場のノリだろう。
染谷が焦る必要の意味がわからない。
「まあ、先輩に誰だって分かってもらえなくて悲しかったけど、それくらい俺男前になったんだね! どう?先輩、惚れそう?」
「は」
なに言ってんのこの馬鹿。
惚れそう?惚れそうってなんだよ!
しかも真面目な顔して、なんかこえーよ…
顔が違うから更に怖い。
その視線に逃げるように俯く。
「俺中学のときかなりアタックしてたんだけど中々気づいてくんなかったよね。」
「なんのことだ」
「うわーやっぱり。でも俺進化したからこれからガンガン攻めていくから覚悟してねシゲちゃん先輩」
「なッ…それは……!!?」
にやにやした顔で昔染谷にからかわれてたあだ名で呼ばれ反射的に顔をあげてしまった。
瞬間…
ちゅ
染谷の顔が目の前にあると気づいたら、もう既に可愛らしいリップ音がたっていた。
「んふふ、これ先輩の初ちゅーでしょ?いっただきー!」
「…」
「唖然とする先輩も可愛い。てか高校入ってから可愛いくなってるよね?!も、もしかして先輩を狙ってるやつが…っ!!」
「…」
中学の時から嫌いなヤツがいる。
それはいま唖然する俺の前にいる可愛いくない後輩。
可愛い後輩から猛アタックされ、シゲちゃんが落ちるのはそう遠くはない。
END
*
後輩攻めって萌える…自分の作品は萌えない…
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