アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
23
-
あの人たちがいなくなったかと思ったら一気に心がホッとして、腰が砕けてその場に崩れた。
由鶴さんは去ったのを確認するとすぐ俺のところにきてくれた。
「朝比...!」
来てくれたことに嬉しく思うのに、血まみれの由鶴さんを見たら怖くなって
身体が勝手に由鶴さんから離れてしまった。
「朝比?」
「あ......えっと、悪気とかなくて...」
右手が震え始め変に思われたくなくて、必死に抑えた。
「大丈夫だから」
拒否したくてしたわけじゃないのに...
目が涙で霞んで由鶴さんを見れなかった。
「ご...ごめ、...なさ...」
謝ろうとした時だった。由鶴さんは、俺のとこに歩いてきて俺の肩に自分の学ランを羽織らせ頭を撫でてきた。
「早く助けられなくてごめんな...?」
そう言って由鶴さんは俺に背を向けて、スマホを取り出し何処かに電話をかけ始めた。
謝らないといけないのは俺なのに...
由鶴さんの表情は見えないけど背中を見るだけで悲しそうにしてるのがわかって、涙が溢れ出た。
由鶴さん...ごめんなさい。
ちゃんと謝りたかったのに......
そんなことを考えていたが眠気が襲ってきて俺はそのまま地面に倒れ、寝てしまった。
ごめんね...由鶴さん
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
89 / 108