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「ふぅ〜!間に合ったぁ!羽山大丈夫だった?」
「紫音遅い」
「えっそこはお礼でしょ!!」
僕も羽山くんも無傷で、羽山くんは僕を抱きかかえながら立ち上がった。
「有沢大丈夫か?」
「僕、は、大丈夫だよっ」
羽山くんは安心したような表情を浮かべて僕の頭を撫でた。
「んっ?誰?」
僕の存在に気付き顔を覗き込んできた。
羽山くんと同じ黒髪だけど、制服が少し着崩していていたけど、悪いような人ではない気がした。
「あー!わかった!朝校門とこで不審者みたいにオロオロしてた人!」
「おい、言いすぎだぞ紫音」
「ごめんごめんっ!あっもしかして担任が言ってた転校生?」
「あぁ」
その人はうんうんと頷き納得すると、僕の手を取って
「さっきはごめんな?失礼なこと言っちまって。俺、加屋紫音!俺と羽山と多分同じクラスだろうから、2年間よろしくな!」
すごく笑顔で優しく言ってくれた。さっきの他人行儀みたいな態度じゃなくなって少し安心した。
「僕、あ、有沢優って言います!こちらこそよろしく、です」
「普通に賢まんなって〜!俺のこと何とでも呼んでいいからな?」
「えっと...しー、ちゃん...でいい?」
「うん!他のやつもそう呼んでるからいいぞ!」
「あ、ありがと」
そうお礼を言うと微笑んだ。
キーンコーンカーンコーンっ
キーンコーンカーンコーンっ
予鈴が鳴り、急いで教室へ向かった。
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