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腕を後ろに引かれ、由鶴さんの背中の後ろに俺はいた。
顔を上げた先には由鶴さんの背中があって、心がどんどん落ち着いていった。
「なんで円香がここに?」
屋久土先輩が由鶴さんに問いかけた。しかし
「あんたが有沢?」
無視して有沢さんに問いただした。
「は、はい......」
「お前が朝比を泣かせた張本人?」
「えっ」
「ぁ"あ"っ?」
由鶴さんがめちゃくちゃ怒ってて...止めたほうがいいのかなとか思ったけど、その必要はなかった。
「覚えてないとか言わせないから」
「えっと...あのっ」
「お前...金輪際、朝比に近付くな」
俺が言いたかったこと言ってくれたから。
「朝比に近付いてまた泣かせるような真似したら、ただじゃおかないから?いい?」
有沢さんは何を言われてるか分からずたじろいでいると、由鶴さんは俺の手を握りしめたまま
「お前わかってねぇだろ?自分被害者だと思いやがって...いい加減にしろよ」
由鶴さんは有沢さんに怒鳴りつけた。
「朝比帰ろ」
そう小声で言うと由鶴さんは俺の手をしっかり握りなおし食堂の外へと連れ出してくれた。
本当に本当に助けてくれた...
ありがと、由鶴さん
お礼を言いたいのに言えないぐらい嬉しくて、涙が止まらなかった。
始めから由鶴さんを好きになってればよかった。
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