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「そういや昨日覚えてる?」
ご飯を食べながら、そう聞かれて
「由鶴さんが俺をトントンしてくれたところまで覚えてます」
モグモグしながらも応答した。
「他は」
「「そんな覚えてない」」
2人してはもって笑いが起きた。
「学校どうします?」
「ん?」
「バラバラで行きますよね?時間ずらして」
「何言ってんの?一緒行くよ?」
聞こえた途端、味噌汁をおもいっきりテーブルにぶちまけた。
「えっ何?!どうしたよ?!火傷してない!?」
由鶴さんは立ち上がって、急いでキッチンに向かい台拭きを取りに行って俺の器を戻しながら、テーブルを拭いた。
「なんでそんな動揺してんの?!」
「嫌じゃないんですか...俺と一緒に家出るの......?」
問いかけると目をパチクリさせて、1つため息をついた。
「あのな、朝比?俺ら付き合ってるんだぞ?そんなん普通じゃんか?だろ?」
小さく笑って自分の食器と俺の器を下げてくれた。
そうだ。俺と由鶴さんは1週間だけだけど...付き合ってるんだ......しかも俺が落ち込んでたから由鶴さんが手を差し伸べてくれたんだ。
なのに俺は...
俺は由鶴さんの後を追うように後ろから由鶴さんに抱きついた。
「どうした?ごちそうさま言いに来た?」
「ごめんなさい...由鶴さん」
「謝らなくてもいいだろ〜よ〜」
「けど...」
そう言うと由鶴さんは俺の手を握って優しい声で
「大丈夫、大丈夫だかんね?大丈夫だから」
“大丈夫”
といった由鶴さんの背中で泣きそうになった。
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