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何故か俺の周りでは不幸が続いた。
5歳の時事故りそうになった俺を庇って祖母が死んだ。車の影から除くシワシワの白い手と目に付く赤い色。
近く、俺と一緒に歩いていた父は通り魔に殺された。充血した目と目に付く紅い色。
ショックを受けた母は精神病かかって祖父母もいない俺は親戚にあずけられた。
頑張って、頑張ってやっとのことでとった100点は叔母に破り捨てられた。叔母の息子は所謂できてない奴なそうで姉妹の息子の俺がいい成績をとるのが嫌だったらしい。
ご飯のおかずはだんだんとなくなり、挙句の果てには朝食も昼食も夕食さえでなくなった。
母が自殺した。家族がいなくなった。不思議と辛くはなかったが力なく垂れ下がる母の体が目に張り付いた
。見に覚えのある緋い色。
叔母夫婦は俺を暴力を振るい始めた。当時小学生の俺は逆らえなかった。「せっかく養ったやってんのに。この不届き者!」という声が怖くて、愛情が欲しくて。だが暴力は止むことはなくエスカレートしていった。
叔母はやりすぎたのだ。複数の痣、骨折。見つけられた俺は相当やばかったらしい。
えは叔母は警察に捕まり、叔父の会社はそれのせいで倒産。
俺は親戚をたらい回しにされた。高校生になった今現在では遠縁の親戚が送ってくれる金で生活している。(バイトは欠かせないが)
二つの家族を壊し、たらい回しにされた後も色々やらかした俺は親戚達にとっては疫病神的な存在になっていた。
高校ではそれなりに友達もいるし、好きな女子だっている。成績は常に上位10位以内は維持していた。
そんな俺に再びとんでもないことが起きていた。
押し付けられた背中は痛いし、無造作に持ち上げられた首の調子は最悪。
しかしそれ以上にあなたの上に交差され固定された手首の熱と唇にある違和感にくらくらした。
つまりキスされている、相手が絶世の美女だったらどんなに良かったか、だが俺にキスしているのは今日編入してきた石蔵だった。
「んぅっ!!? っん!!! っ?!!!」
どんなに抵抗してもこいつの力が強すぎて手は動かない使えないし足と足の間にこいつの足があるから動けない。
石蔵は角度を変えながらなんどもキスをしてきた。
息を吸うタイミングがあわない。
だんだんと息が足りなくなってくる、苦しい。
視界がぼけて思考が回らなくなる。
力が、抜ける。
石蔵の腕を持ってた俺の手はするりと落ちた。
その瞬間、口内に入ってきたぬるりとした感触。生暖かい温度。舌。
どんなに逃げても絡められる。口の端からは唾液が垂れた。
「っふぅ?! ぁ、や……め……!」
気持ち悪い。怖い。
酸素不足で回らない頭をその感情が支配する。
俺は、俺は、おれはおれはオレハ……。
何も考えられなくなった。
ただひたすら涙が流れていたような気がする。
なんで、こんな目に合うんだろう。
いつも思ってはいたけれど…………。
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