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チョコレート色の回想を、二。
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帰りに葉月からチョコレートを受け取って、おれも葉月にチョコレートをあげた。
まあ、ふつーにスーパーに売ってるやつだけど。女子が好きそうなちょっと値段が高めのチョコと、資格試験の合格を願う名前のチョコ。
葉月は「男の子からもらったの初めてー!」と言って、喜んでくれた。おれも嬉しかった。
いつも通り葉月を家まで送ってやってから、自分の家への帰路につく。あと一つ曲がり角を曲がれば家に着くーーというところで、おれは思わぬ人物に出会った。
「あれ?光輔じゃん」
学生服に黒のコートを着た、細長い人影。
それは、近所に住む幼馴染みの今井光輔だった。
光輔は、おれに気づくとふにゃんと笑った。
「うん、アキくん……久しぶり」
その笑い方がなんとなく儚げで、数メートル先にいる光輔がなぜだか今すぐ消えてしまいそうに見えた。
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