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チョコレートに書かれた名前は?
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ごろんとベッドに転がる。光輔について考え出したら時間が経つのもあっという間で、それでいて……苦しい。
この気持ちは何なんだろう。
苦しいようでいて、くすぐったいような、この気持ちは。
思わせぶりな態度をとられたから、気になってるだけ?……それとも、と考えようとして、おれは無理やり思考を止めた。
気づいてはいけない、とどこかから声がする。
それと同時に、気づかなきゃいけない、とおれの中の誰かが囁く。
どうすればいい、この気持ちは。この想いの行き先はどこにあるんだ。
悶えながら思い出すのは、二月十四日に食べたチョコレートの味。
そのチョコレートを誰からもらったかは……
誰にも、言えない。
キサラギ、チョコレート。END
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