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第二章 秘密(7)
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俺はベッドの上段から床に飛び降りて、慌てて練習着に着替えた。制服とその日の授業の用意を急いで鞄に詰め込む。
「ごめん。もっと早く起こすべきだったね」
バタバタと焦って準備する俺を見て、西野がさっきよりもっと申し訳なさそうに言うので、俺は
「とんでもない。起こしてもらって助かったよ。ありがとう。騒がしくてごめん」
「ご飯、食べられない?」
「ん。まあ後で、購買でパンでも買って食べるから大丈夫」
「ほんと、もっと早く起こせばよかった。俺、6時くらいから起きてて迷ってたんだけど、嶋田疲れてそうだから、今日は休みなのかなって思って、起こせなくて」
「今から出ればじゅうぶん間に合うから。ほんとにありがとう!」
俺は荷物をつかむと、部屋を飛び出す。背中に、
「がんばって。いってらっしゃい」
西野の声が届いたが、振り返る余裕もなく、俺は廊下を猛ダッシュした。
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