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第二章 秘密(15)
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だけど、俺らも急いで裸になって、ベッドに上がろうとしたところで、見回りしてた寮監さんに見つかったんだ。
それで、終わり。
だから、実際には、俺と橋本は何もできなかったんだけど、今はほんと、それ以上何もなくてよかったって思ってる。
こんなこと絶対話せないけど、俺の彼女にも、すごく申し訳ないことしたって思って、後悔してるんだ」
菅原は、そこまで一息に話して、ふーっと大きくため息をついた。
ずっとこのことを誰かに話したかったのかもしれないと俺は思った。
「それから、西野に会うことあった?」
俺が尋ねると、菅原は首を横に振って、
「まどかちゃんにも申し訳なくて。まどかちゃんは、あのとき、別にいいよって言ってたけど、まどかちゃんってすごい気遣いできるじゃん?今考えたら、ほんとはどう思ってたのか全然わかんないし、3人でどうこうしようとしてたなんて、最低だよ。
こないだ一回だけ、登校中に見かけて、謝らなきゃって思って、声かけた。俺が、ごめんって言ったら、びっくりしてた。こっちこそ俺と海音寺がやってたことに巻き込んじゃってごめんねって逆に謝られたよ」
「西野は、海音寺とつき合ってるのかな」
「どうなんだろ。あんなことなかったら、もしつき合ってるって聞いても、不思議に思わなかったと思う。仲良かったよ。海音寺とまどかちゃんがふたりでいると、海音寺がいつもと違ってよく笑っててさ、なんか他が邪魔しちゃいけない雰囲気があった。
でも、つき合ってたら、他の男が自分の好きな相手に触れそうになって我慢できるか?しかも自分からそんなこと提案するなんて。俺にはわからないよ」
と菅原は首を振った。
俺にもわからなかった。
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