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第三章 帰郷(28)
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西野は、今、下着ごとハーフパンツが腿の真ん中あたりまでずり下がった、ほぼ裸同然の格好で、ものすごく俺の情欲をそそった。
この身体をまた細部までまさぐって、声をあげさせ、めちゃくちゃに乱したいと俺は強く思ったが、西野は、
「嶋田ばっかり、ずるい。俺だって、してあげたいんだから」
と顔を真っ赤にしてまるで怒っているように言った。
そういうものなのだろうか、普通は自分の快感の方が大事ではないだろうか、と思ったが、そう言われて考えてみると、俺も、西野の快感をいかに引き出せるかばかりに意識が集中して、自分が相手に何かしてもらうという発想を完全になくしていたことに気づいた。
「ごめん」
「次は、俺がするから」
西野はそう言うと、まず、自分の膝にかかったハーフパンツを履き直すか、脱いでしまうか、一瞬逡巡したようだが、もう今更と思ったのか、一気に脱いだ。
そして、素っ裸で俺の正面にひざまずいて、俺の下着をほんの少しずり下げて、目的のものを取り出すと、それ以上パンツを下ろす時間ももどかしいといったかんじで、躊躇なく口に含んだ。
初めての感触に、俺は我を忘れて身をゆだねながら、しかし、頭の隅でどうしても考えてしまう。
海音寺のものもこうして舐めたことがあるんだろうか。
そりゃああるだろう、さっきの慣れた迷いのない動作、俺に今与えている刺激の精確さ、どう考えても、初めてってかんじじゃない。
抜き合ってたっていうから、手でする程度だったのかもとの望みを持っていたが、俺が想像している以上に、深い関係だったのかもしれない。
考えまいとしても、どうしても西野の過去について想像してしまう。
快感と嫉妬がないまぜになって、このままだと俺は頭がどうにかなりそうだった。
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