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第三章 帰郷(32)
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挿入を始めてすぐ、締め付けがあまりに強いので、西野は痛いんじゃないかと不安になった。でも、キスしていた唇を離して、西野の表情を見ると、西野は決して痛がってないことが分かった。
それどころか、西野はややうつむき加減に、強く目を閉じて、俺の挿入に合わせて、
「あ、あ、ん」
と感じ入ったような声をあげた。
そこで、俺は遠慮なく一番奥まで自分の身体を沈め、
「全部、入ったよ」
と耳元で囁くと、西野は「うん、わかる」と甘い吐息とともに漏らし、目を閉じたまま、俺の背に両腕を回してすがりついてきた。
俺も西野の身体を強く抱きしめて、しばらく動かさないまま、西野の首元や肩にキスを軽く繰り返した。
そうして、挿入した部分が互いにその存在に馴染んできたころ、
「そろそろ動くよ」
と西野に告げて、ゆっくり抜き差しを始めた。
西野は、俺が自分自身を引くと、はぁ、と深く甘い吐息を漏らし、ぎりぎりまで引いたあと、俺がふたたび西野の中に入っていくと、ぎゅっと眉間に力を入れて、あ、あ、んん、と切ない声をあげた。
俺は自分が締め付けられたり緩められたりする感触以上に、西野のその艶めいた表情や声に、おかしくなりそうなくらい快感を覚えた。
我慢しきれなくて、体の動きを早くすると、西野も
「あっ、あん、ああっ、はあっ、あっ、んん」
と高い声をあげていたが、そのうち、快感が高まり過ぎたのか
「いいっ、ああっ、どうして、やだ、もう、だめ、やだあ」
とすすり泣きながら俺に限界を訴えてきた。
俺も初めてで、もう限界だった。
それまであえて触れずにいた、西野の下腹に手を伸ばして、包み込むように触れると、西野は激しく背を反らして
「だめ、もう、」
と声を漏らして、自分を解放し、俺を受け入れている部分が、一段と強く締まった。
俺はその強い刺激に抗えなくなり、中に出していいのか考える間もなく、西野の中に自分を放ってしまった。
そうして、すっかり力尽きて、俺は西野の上に身体を重ねて倒れこんだ。
そのまま、お互いの快楽の波と呼吸が整うのを待って、俺は西野の中から自分を抜き出し、
「ごめん。中に出しちゃった」
と謝ったのだが、西野は
「どうして謝るの?俺、そうしてほしかったよ」
と俺に優しく微笑んで、汗で額に張りついた俺の前髪を、いとおしげに指で漉いてくれた。
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