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第五章 新学期(3)
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あまりにも無遠慮にずけずけ言われたせいで、俺も、羞恥心が麻痺したのか、
「確かに、別に、嶋田のご家族とか迷惑かかる人じゃなければ、そんなのどうでもいいです。でも」
そこで少し言い淀んだが、しかし今更自分を繕っても仕方がないと思い、正直に、
「声聞かれても平気とか、慎みがないやつだって嶋田に思われるのは嫌だったから」
桐谷さんは、あー、と頷いて、
「なんか、すごいピュアだって思われてるかんじだもんな」
「思われてます。でも、そういうふうに思ってもらえるの、嬉しいし。嶋田の方こそ、すごい、身も心も純粋じゃないですか。俺なんか、釣り合わないくらい」
「釣り合わないってことないでしょ」
「駄目です、駄目です。やっぱ俺なんか、汚れてますもん。最初のときとかも、俺、すごくしたくなって、いきなり普通に本気でフェラチオしちゃって、なんか引かれちゃったのか、途中で止められちゃいました」
あー、と桐谷さんは苦笑して、
「ほんとに、ザ・童貞ってかんじの童貞だからなー。それはしかたないかも。あいつ、やっぱ下手なの?」
「俺、そんな下手とか上手いとか知らないですよ。そんな、桐谷さん思ってるほど、経験ないです。でも、俺も嶋田って、あんまりそういうこと興味ないのかなって前は思ってたんですけど、すごい、いいんです。上手いのか、俺が嶋田のことすっごい好きだからか、わかんないんですけど、すっごい感じます」
「それ、わかる」
「わかります?」
「俺も、そんなかんじ」
「そうなんだー」
なんだか話が通じるのが嬉しくて、いつになくはしゃいで、あけすけにしゃべってしまったことにそこで気づいて、
「なんか、すみません。へんなこと、いろいろ話しちゃって。俺、こういう話、できる人いなくて」
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