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会社 *崇人side*
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出勤ギリギリまで、キスをしていた。
(早く帰りたい…)
今日は昼までなのに、会社に着いて早々帰りたくて仕方ない。
(…しかし)
壱夜は、どこかの坊ちゃんなのは確かで見つかるのも、もしかしたら時間の問題だと思う。
(どうしたものか)
ふぅっと溜め息が出た。
「近江さん、珍しい!溜息なんて」
会社の女の子に言われる。
「俺だって悩みはあるぞ」
「え~?なんか、にやけてるのに?」
(バレたか…)
深刻な事を考えていても、壱夜とのセックスを思い出して顔が緩んでいた。
声をかけた時は、抱こうと思っていたのに。
どう乱れてさせて俺のモノにしようか、考えていたのに…乱れたのは結局、俺の方だ。
壱夜のイキ顔が可愛いから、突っ込まれても別に嫌でもない。
壱夜が俺で欲情した。
果てた後のあの色っぽさといったら、なんとも言えない。
「まぁ、色々とね」
(とにかく気持ち良かった)
「やだっ、彼女出来たとか?」
「そんなところ」
本当の事を言ったら面倒だ。
本当は崇人が入れられているから、彼氏彼女としては間違ってはいるけど。
そう言ったら、周りの女の子達がキャーと悲鳴が上がる。
「嘘!近江さんに彼女って」
「え~っ!!待ってください」
「聞きたくないっ!」
収まりつかない。
「こらっ仕事は、どーした?」
十和田課長の鶴の一言でピタリと止まったが、まだこそこそと聞こえる。
「…資料室、行ってきます」
(今日は昨日の案件の為に出勤してきたものだし)
あれこれ聞かれて話しが長くなりそうなので、その場を逃げた。
(みんな、色恋話大好きだからな)
トントンッと持ち出したファイルを肩に叩きながら資料室に昼前までいた。
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