アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
話し 1
-
壱夜の食べ方を見ていると、すごく品が良い。
パンは手でちぎりながら食べ、スープはスプーンですくって飲む。
サラダは、一口で入るように口に運ぶ。
質素な食卓なのに、華やかな雰囲気に包まれていた。
「どっかの王子様とか…言わないよな?」
ありえる。
一つ一つが、上品な振る舞いだ。
「食べている時、すごく見られているとは思いましたけど崇人さん、人の顔を見て何を言っているのですか?王子様だなんて…」
ふふっと壱夜は笑った。
食べた食器を片付けを終えて、リビングのソファーに横並びに座った。
「いや…着てるのが高級な服だと、なお良かったんだろうな」
さっきの話の続きをする。
昨日のは崇人の普段着なので今、着せたのはそこそこ値の張る物にしたが…。
(顔が綺麗すぎて、服とのバランスが…)
「高級なのは合いませんよ。昨日の崇人さんの服だって好きです」
「普段着は、何を着てるんだ?」
壱夜の事が気になる。
余計な詮索はしないでおこうと思ってもこの位なら、と思って聞いた。
「普通、ですよ?あ、たまに着物を着させられますけど」
「着物?! あー、すげぇ見たい!」
「着物をですか?」
壱夜は、首を傾けた。
「お前、すごくエロいんだろうな!」
壱夜の顔が紅くなる。
「た、崇人さん!何を、言っているのですか!」
「乱れてる着物と、壱夜の顔があるなんて最高だろ?」
「みだ…れ」
壱夜は耳まで、真っ赤っかになっていく。
「壱夜、その時はセックスしような!」
「…崇人さん!朝からセッ…なんて、恥ずかしい事を言うの禁止です!」
壱夜は、崇人の唇を手で覆った。
顔から湯気が出そうな程になり、全身が真っ赤な壱夜の手を舐めた。
「ひゃっ」
「…壱夜、最後まで言えてないが、今のは煽ったとみなす」
「どこ…がですか」
壱夜の手と頭の後頭部を掴んで、崇人の方に身体を引っ張った。
「わっ」
バランスを崩して、崇人の上になだれ込む。
「崇…んっ」
名前をいう前に、唇を塞がれた。
崇人の舌が、壱夜の上唇をなぞった。
「ふぁ…」
ゾクッと身体が震える。
そして次に下唇をなぞったかと思ったら、一気に壱夜の唇の中に舌を侵入してきた。
「んぁっ、あっ…」
手を掴んでいた右手を離して、壱夜の後頭部に回し頭を撫でた。
「ふっ、んぁ…壱夜」
甘ったるく呼ばれてしまい、壱夜は恥ずかしかったはずなのに心が満たされてしまった。
(あぁ…)
観念した様に、壱夜は背もたれ側にある左手を崇人の腰の部分に入れて少し持ち上げ、右手は崇人の頭を撫でた。
崇人は満足気に壱夜の頭を、更に自分の方に下げさせてキスを楽しんだ。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
25 / 69