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お料理タイム 1
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野菜をきざむ。
千切り、みじん切り、乱切りと料理によって切り方を変える。
「すごい!あっという間に野菜が切られましたね」
壱夜が手伝いたいというので、野菜をまず炒めてもらうことにした。
「きんぴらごぼうでも作ってもらうかな。炒めるだけだし」
「…頑張ります」
壱夜は初めての料理なので、すごく緊張していた。
フライパンを熱し油を入れ、処理したごぼうと人参を入れた。
「壱夜、混ぜといて」
「はい!」
壱夜が炒めている間に、肉の処理にかかる。
焼くだけ用や煮込む用、混ぜる用の肉の味を付けながらそれぞれ調理していく。
壱夜が炒めているフライパンの横に、鍋が増えていく。
「おっ、そろそろそっちも味付けて終わりだな」
崇人は、きんぴらごぼうに必要な調味料をフライパンに入れた。
壱夜がぎこちない動きで、ムラが出ないように菜箸で混ぜた。
最後に、ゴマを上に入れて終わる。
「壱夜、きんぴらごぼうはこれで終わり。次は鍋のお湯が沸いたから、ほうれん草入れて」
ほうれん草は洗ってザルに上げていたのを、壱夜に渡す。
「はい」
壱夜はほうれん草を鍋に入れた。
崇人は、今度は魚にかかる。
「崇人さん、捌くのですか?!」
壱夜は驚いていた。
「1匹で買った方が安いから」
空になった牛乳パックの上に、捌く魚を置く。
「…結構グロいから、壱夜は見ない方がいいと思う」
「え、あ…はい」
壱夜は見ない様に、顔を鍋に集中する。
横では崇人が、器用に捌いている音が聞こえる。
「…よし、もういいぞ。ほうれん草の鍋ちょうだい」
鍋を崇人に渡す時に、ちらっと見ると切り身が並んでいた。
崇人はお湯を切り、ほうれん草の灰汁を抜くために水に浸した。
魚の内臓は新聞と一緒に袋に入っていて、生臭さは微塵も無い。
「崇人さん、本当にすごいですね!」
手際の良さに関心してしまう。
「捌くのは自己流だけどね」
崇人は手を洗いながら言う。
「惚れ直した?」
茶目っ気たっぷりに聞いてみる。
「惚れ…直すもなにも会った時から、ずっと惚れてますよ」
壱夜はサラッと言った。
「壱夜っ、この煽り上手め」
壱夜の頬にキスをした。
「料理してなかったら、もっと激しい事したいのにな」
崇人は壱夜の首に顔を擦りつける。
「…崇人さん、結構甘えん坊ですね」
よしよしと、頭を撫でた。
崇人は目を細めて照れていた。
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