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234 (R18)
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率直に言えば学習能力に乏しい慧。頭で考えるよりも身体が先に動くタイプのくせに、その身体でさえも覚えが悪い。
けれど慧の心はとても柔軟だ。頑固な性格の裏に隠してある本質は、人を受け入れ包み込む。
俺以外の他人も、等しく。
だから今度生まれ変わったら慧の一部になりたいと思った。そんなことを願うなんて、馬鹿馬鹿しいと思いながらも無意識に口にしてしまった。
精神論ではなく物理的に離れられなくしてしまえばいいと、考える自分がおぞましい。
支える形だった後頭部を掴むそれに変え、強く腰を押し付ける。くぐもった非難の声が上がっても、苦しいと爪が立てられても気にしない。
このまま奥まで飲み込んで、このまま抜けなくなればいい。強引で横暴な行為に不慣れな慧が涙を零しても、それでも止まらない。
「あ、がっ……くる、し……リ……ちゃん、くるっ」
大きく開いた口元から滴る透明なものは何だろうか。慧の涎なら愛おしいと思うし、自分が分泌した先走りなら浅ましいと思う。もし2つが合わさったものなら、とても複雑な気分になる。
慧にはそのままの自分を貫いてほしいと思うのに、こうして壊してしまいたい気持ちに駆られる。
──全てが壊れて、自分に近づいてほしいと切に願う。
だから少しでも傷つくよう動いて、けれど傷つけたくなくて囁く。
「慧っ……慧、気持ち……いい」
グン、と自分のものが大きくなったことがわかった。目一杯に頬張った慧の目が見開いて、けれどしっかりと受け止めてくれることが嬉しい。
無理矢理するなと怒鳴らず、逃げ出そうとしないことが嬉しい。身勝手に腰を動かし、息継ぎすらさせない俺を感じさせようと頑張ってくれることが、とても嬉しい。
「は……出る……くっ………………はぁ」
それは最愛の人を使った、最低な行為。誰よりも大事な人の口で自慰をした感覚だ。
自分の好きなように動いて迎えた絶頂は、告げてすぐに吐き出してしまった。吐精の瞬間に怯んだ慧の頭を押さえ、咥内に全て注いでから身体を離す。
蒸気して赤みが増した唇。濡れて汚れたそれを結んだ中は、生臭くて汚れたもので満たされているのだろう。
また穢してしまった。
早く取り除いてしまわないと、と罪悪感から伸ばした手が受けとめられる。さっきまで抵抗していた慧の手が、今度は俺の手を自ら唇へと誘う。
指の背に触れた口唇は熱く濡れ、微かに震えていた。それがゆっくりと動き、爪の先にたどり着いて軽く吸いつく。
その後に聞こえたものは嚥下の音。
ゴクン、と。喉を鳴らして飲み干し、見せてくれた笑顔が、また俺を虜にする。
「なんでリカちゃんが泣きそうな顔してんだよ……バカか、お前」
照れ隠しに言われた暴言が、心を縛る見えない鎖を強固にさせた。
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