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21.思うがまま(R18)
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まるで俺が痴漢を受け入れているみたいな言い方をして、本物の変態野郎が身体を弄ってくる。
するすると脱がされたハーフパンツはいつの間にかソファの下に落ち、ずり上げられたTシャツは、肩のところでぐるぐる巻きだ。
ひんやりとしたソファカバーの質感が気持ちいいのに、触れたくて身体を押し付けると痛む。
何がって、反応したアレが。
俺の意思とは正反対に、リカちゃんに飼い慣らされたアレが邪魔で、身体の熱を冷ましてもらえない。
それどころか、燻った熱はどんどんと温度を上げていく。無茶苦茶で理不尽で、横暴すぎる男の手によって。
「慧君のこの日焼け跡も、秋になれば白に戻るんだろうね。持ち主に似て頑固で、かなりの意地っ張りだから」
「うるさい。どうせ俺は……っ、色白で貧相で、弱っちい男だよ」
「こらこら。自分で自分を悪く言わない。俺は慧君の色白なところも、華奢なところも、儚げに見えるラインも気に入ってるのに」
男の身体として情けないところも、リカちゃんに言わせれば長所になる。華奢だなんて言われても嬉しくはないし、男に儚さなんて必要ない。それでも、ちっとも悪口に聞こえないのだから、言葉って不思議だ。
それは口にしたのがこいつだから……かもしれないけれど。
細身のくせに華奢ではなく、綺麗なくせに儚い感じではないリカちゃん。そんな恵まれすぎているリカちゃんに、素直に褒められると満更でもなくて。
どうやら、そんな俺の気持ちは身体に表れていたらしい。
「……慧君、今褒められて嬉しかった?ここ、嬉しい嬉しいって喜んでる」
リカちゃんがそう揶揄しながら触れたのは、俺の情けない下半身だった。押しつけることが怖くて浮かせるしかない腰の辺りで、薄くて大きな手のひらが這っていたところ。
すっかり勃っていた俺のものを、きゅっ、と長い指が包む。
「すごく……──濡れてるね」
言われなくてもわかることを、わざわざ口にしてほしくない。リカちゃんの指に包まれた瞬間に聞こえた音が、言葉の代わりをしてくれていたのに。
なのに、低く落とした声で。語尾が掠れたあの声で。囁かれるだけで背筋がゾクッとして、身体の奥が疼く、俺の弱いあの声で。
耳元へと、魔法が落とされる。
「腰、もっと上げて。ゆっくり前後に揺らしてごらん」
俺は、そんなこと絶対にするかって言った。嫌だって叫んで、ふざけんなって怒鳴った。偉そうに指図すんなってキレたかもしれない。
でも、全部心の中での話だ。実際に俺の口から出たのは……。
「あっ……あ、やっ、リカちゃ……リカちゃんっ」
何かを強請るような、ひどく甘えた声だけだった。
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