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123.君のしたいように 〈side:Rika-R18〉
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視界の端で揺れる慧の頭を眺めながら、ぼんやりと霞む頭で考える。どうすればこんなにも他人に優しくいられるのか、と。
廊下から聞こえてきた慧とあの人の会話は本当に酷いもので、出て行こうとする自分を抑えるのに必死だった。慧には見せていないけれど、俺の手のひらには、衝動を耐えるために握った爪の痕がくっきりとついている。
『慧くんだって普通じゃない』
あたかも正論を語るかのように、自分勝手な持論をぶつけるあの声。あたしが、あたしが、と自分の主張を貫き、他者を突っぱねる彼女の下賤な声。
それに立ち向かう恋人の声は震え、語気を荒げながらも心からの罵倒はしなかった。本当に心根の優しい子だ。
理不尽に責められている時も、根拠の無いことで疑われている時も、どんな時でも愛しいと思う。こうして追いつめられている今も、やっぱり愛おしい気持ちが溢れる。
溢れて止まらないのに、伝えようとしても伝わらない。伝えられないもどかしさに拳を握れば、既にあった傷がにわかに痛む。
「……っ、は、リカちゃん」
俺のモノを咥えながら、無意識に呼ぶ慧の声に、そっと頭を撫でて応えてやる。
噛めばいいと言ったのに、一向に立てられない歯。律儀に舌を使って施される愛撫。時々怒りが蘇るのか荒くなる舌遣いと、それに自分で気づいて甘えてくる舌先。
口では嫌えと言うくせに、行動は嫌わないでと媚びる。
ああ、なんて愛おしい。いつまでたっても慧君は愚かで、素直で、分かりやすい。だからこそ、より愛おしい。
「慧君……これだとご褒美にしかならないけど、いいの?」
「うるさい。次、喋ったら、今度こそ本気で噛む」
「やっばぁ……っは、それは怖いね。痛いのは、嫌だなぁ…」
無言で睨まれ、それに微笑むとさらに鋭くなる視線。でも蒸気した頬が赤くて、目元はもっと赤くて、触れたいと思う気持ちを堪える為に唇を噛んだ。すると途端に痛みが襲ってきて、少しだけ冷静を取り戻せる。
慧君が可愛すぎて忘れていたけれど、俺の唇は噛まれて血が出ているらしい。でも、慧君が可愛いからどうでもいい。
「慧君。そのペースだと、イクのに何時間もかかりそう」
言った途端にグッと締めつけられる。思いきり吸われた切っ先が喉の粘膜に触れ、自身のモノが膨らんだのがわかった。
「うっせぇ。次こそ本当に噛むからな。リカちゃんは黙ってろ」
そのまま喉の奥の方まで俺を咥えた慧君は、頭全体を前後させて口淫を続行した。不器用ながらも何度も経験しているからか、こうして行為に集中されると俺としても余裕ではいられない。
ねっとりと絡みついてくる舌。俺のモノを包んで舐めて、口の中で転がして。入りきらない分は手で扱かれる。慧君の唾液に濡れたソレは、慧君によって愛でられる。
「やっばぁ……なんだか、羨ましい」
「何がだよ」
「秘密…………って、痛い。ごめん、噛まないで」
軽く噛まれて腰を引くけれど、俺のモノは萎えることなく硬度を増す。まさか自分のペニスに嫉妬しただなんて言ったら、きっと笑われるだろう。
けれど、そんなことを考えている内に、正直な身体はどんどん高みへと昇っていく。物騒なことを言っていた慧も行為に没頭して、自然とその腰が揺れていた。
「は……ッ…………やば、気持ち良すぎ」
髪を梳いてやれば意識せず、すり寄ってくる頭。それに気づいて口淫に戻れば、余計なことをした俺を咎めるように歯が触れる。
硬い歯の質感に俺のモノが反応すると、傷つけたと勘違いした慧が謝罪代わりに柔く舐めあげる。
「あー……慧……もう出そう、かも」
「っ……ふ、ぅ……んぁ……早過ぎ、だろ」
「慧君が一生懸命舐めてくれるから、堪らなくて。ねぇ慧君、このまま口の中に出す?それとも……ここに欲しくない?」
立てた膝で慧の下肢を押す。ぐりぐりと押し付けて奥にある蕾を示唆してやると、ンッと啼いた慧の目が滲んだ。
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