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拓海と適当に遊んで適当な所で飯を食って帰る。
もうすぐ9時…リカちゃんは今頃は『桃』と会ってるんだろうか。
遅くなる的な話をしてたけど今日はどこで寝るんだ?
布団の無い部屋で『桃』と?それともどこか泊まる?
ってか何で『桃』の部屋に行かないんだ?
気がつけばそんな事ばかり考えてしまって、拓海と何を話したのかも思い出せない。
重い足取りのままエレベーターに乗り、壁にもたれた。
俺がこんなに悩んでるっていうのに今頃リカちゃんは『桃』とイチャイチャしてると思うと……
あぁ!イライラする!!!
こうなりゃ意地悪でチャイム鳴らすか?
んでもって『桃』とやらの顔でも拝んでやるか?
きっとリカちゃんの事だから美人に違い無いけど。
重たい足取りだったのを今度はドカドカ荒く歩く。
俺の家の扉の手前……リカちゃんの家の扉の前。
キョロキョロと周りを見渡す挙動不審な男と目があった。
「………やぁんっ!!!生高校生可愛いーっ!!」
「は?オカマ?」
「やぁね。今時はおネェって言うのよ」
そいつは中身も挙動不審だった。
俺より少しだけ高い身長に、淡いグレーのコート。その下に着ているのはスーツだろう。
薄茶色の髪は自前なんだろうか?
軽く整えてあって……まぁイケメン、だけど。
「んもうっ! リカったらお隣が高校生なんてイヤらしいったらありゃしない!」
中身が残念すぎる。会って数分の俺でもわかる。
「リカちゃんなら今日は予定あるって言ってましたけど」
「あら?おかしいわねぇ。約束してたんだけど…」
顎に指を当て、首を傾げる姿もバッチリおネェだ。
もしかして。もしかすると。
「桃、さん?」
「はぁい。あたしの名前、知っててくれたのね!
リカの高校からの親友の桃でーす」
………………俺の一日を返せ。
目の前のオカマ……じゃなくて、おネェに心から思った。
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