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風呂を済ませてから行くと言ったリカちゃんと別れて家へ戻る。
リビングのテーブルにさりげなく灰皿を置き、なんでかテーブルの周りをぐるぐる回ってしまった。
「俺は何してんだ…」
リカちゃんは灰皿に気づくだろうか。
それとも疲れてるから、と寝室に直行?
考えるのはリカちゃんの事ばかりで、どうしようもなくなった俺は逃げるようにバスルームへ向かった。
熱めのシャワーを浴びて戻ってくると、すでにソファに座ったリカちゃんの姿がある。
右手にはやっぱり火のついたタバコ。
……と、いう事は。
「これ、買っといてくれたんだ?サンキュ」
うん。即座にバレた。
灰皿の淵をツーッと指で辿るリカちゃん。
その口端は上がっていて、すごく楽しそうだ。
嬉しそう……とはまた違う『楽しそう』な表情。
「これさ…俺へのメッセージ?っつーか、お誘い?」
「は?」
「たまには可愛い事言うじゃん」
ニィィっと、どんどん上がっていく口角に嫌な予感がする。
「それ…何て書いてる、んだ?」
俺の小さな声にリカちゃんは甘く囁いた。
「I’ll do anything for you…あなたの為なら何でもしてあげる。やっばぁ…。ナニをナニしてもらおうかな」
「何って…」
「まだまだ夜は長いから………すげぇ楽しめそう」
あぁ…ちゃんと調べて買えばよかった。
激しく後悔した時には既にリカちゃんの腕の中だった。
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