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「欲しいの何でも買ってやるから遠慮なく言えよ」
「んじゃ車」
「免許もねぇのにアホか。それはまた今度な」
免許があれば買う気なのか?リカちゃんの考えてることが全くわからない。
リカちゃんはどんな安いものだって俺に払わせないし、買い物の時に値段を気にした素振りなど見せなかった。
俺……リカちゃんの事あんまり知らないよな。
知ってるのはエロいリカちゃんばかりだ。
後で聞いてみよう。隣を歩く横顔を見ながらそう思った。
買い物の前に軽く昼食を摂ることにした俺たちは、手近にあったファーストフード店へ入った。
リカちゃんとファーストフードって…似合わねぇ。
「こんなん食べるの大学以来だ」
チーズバーガーを齧り、そう言ったリカちゃんは少し子供っぽく見えて思わず笑ってしまう。
「しかも今のポテトって味選べんだな…って何笑ってんだよ」
「別に。あの獅子原先生がまさかハンバーガーに興奮するとはなって思っただけ」
「あのって何だよ。俺は普通の英語の先生だっての」
ポテトを咥えムスッと脹れるリカちゃんが可愛い。
いつもの仕返しをしようと口を開いた時だった。
「あのー…ご一緒いいですかぁ?」
ふと見ると二人組の女の人たち。
あ、これ、もしかして…。
「すっごく仲良いですね!ご兄弟ですかぁ?」
「あたし達も姉妹なんです。よかったら一緒に…」
…マジかよ。やっぱりナンパだ。
しかも兄弟に間違われてる。
なんて答える?このまま兄弟のフリするか…。
それとも無視?
窺うようにリカちゃんを見る。
前髪で目元が隠れていてその表情はわからない。
けれど唇は楽しい遊びを見つけたように笑っていた。
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