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「あらあら。可愛らしい…」
「ヨダレ垂れてるぞ変態」
「うっさいわね!!アンタも十分変態よ!
でも…やっぱりウサギちゃんは笑った顔が1番だわ」
桃の言葉に俺はしみじみと現実を噛み締めた。
たくさん傷つけて、たくさん泣かせた。
それでも俺を守ろうとしてくれた。
あのクソ生意気なバカウサギが。
「あーあ。あたしも可愛い恋人がほしいわ」
「お前には豊がいるだろ」
「いやよ。こんな凶悪なデカブツ。身体がいくつあっても足りな…アブッ!」
桃の顔面にしゃもじがめり込む。
渾身の力で押さえつけたソレをグリグリと擦り付け笑う悪友の姿に身震いした。
悪知恵の働く星一に、ムードメーカーの桃。
後ろの方で眺めながら軌道修正をするのが豊。
俺の大切な…親友。
「…迷惑かけたな」
小さく呟けば、2人がこちらを向く。
「あらヤダ。あのリカがやけに素直だわ」
「明日は雪だな。洗濯物が干せん」
「お前らねぇ……」
月日が経ち、形を変えたとしても根本は変わらない。
いつまでも繋がっていくものがある。
「リカはこれから大変ね!」
「…そうだな」
「何がだよ」
グフフと笑った桃が俺の頬を突いた。
「これからどんどん育っていくウサギちゃんを繋ぎ止めれるかしら?あの子、無自覚に人を寄せ付けるわよ?」
「そういうところは星一と同じだな」
「お前ら2人揃って悪魔か……」
俺たちの間には10年という年の差がある。
加えて教師と生徒。
それは簡単には越えられない壁になるだろう。
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